導入レポート

カナツ技建工業株式会社

カナツ技建工業株式会社


  • 土木部 作業所長
    三澤 孝 氏

  • 土木部 チームリーダー
    木村 善信 氏

  • 土木部 作業所長
    坪内 規之 氏
創業 1938年6月
資本金 1億円
代表者 代表取締役 金津 任紀
所在地 島根県松江市

より優れた3次元データ活用法を目指し
i-Conモデル現場で挑む多彩なチャレンジ

多伎朝山道路小田地区改良第12工事は、山陰道となる多伎朝山道路の本線路体盛土工事です。工事を受注したカナツ技建工業は豊富な工事実績と先進的な取組みで知られ、同現場でもi-Constructionを積極的に推進。i-Constructionモデル現場として注目されています。現場での取組みについて、三澤氏、木村氏、坪内氏に伺いました。

一歩先を行くi-Constructionモデル現場

現場をご紹介いただけますか?

坪内氏

多伎朝山道路の本線の路体盛土を行う工事で、工事延長は約360m。主体となっているのは道路土工の盛土工ですね。工期はこの3月から来年1月末までです。使用する重機はバックホウ、ブルドーザー、振動ローラー等々。もちろん全てi-Construction対応のため汎用の機械にGNSSを搭載させたICT建機となっています。

i-Conの取組み内容をご紹介ください

坪内氏

まず3Dレーザースキャナーやドローンを使って現況測量を行い、TREND-POINT、TREND-CORE、EX-TREND武蔵を連携させながら、この3次元測量データと設計の3次元データを各ICT建機が共有します。そして、各ICT建機の位置や作業装置の位置、高さ等をリアルタイムで取得して制御データを生成し、建機を制御したり施工量をリアルタイムで把握したりしています。

初のi-Con現場なのに非常にスムーズですね

木村氏

当社は3次元設計データでの現場運営を豊富に経験しており、ノウハウも蓄積しているので、最初から抵抗はありませんでした。今回の現場もいつもの3次元設計データに加えて「現況を取る」程度だろうという気持ちだったんです。そこで、ルールで定められたi-Conを行うだけでなく、一歩先の試行も進めようと考えました。というのは、現在のi-Constructionは最初と最後のルールは決められたものの、日々集まるデータの利用法については各社の工夫に任されています。そこで、私たちはこれまでのノウハウを生かし日々のデータを活用し、この現場の課題を解決していこうと思ったのです。

現場の課題とi-Conによる解決法とは?

木村氏

前述の通り24万5,000立米という大型土工の現場ですが、実際の施工範囲は意外と狭く、その狭い所に24万5,000立米を安全確実に盛土していきます。そのため日々その施工量と盛土量のバランスを勘案しながら施工する必要がありました。そこで毎日取得される3次元データを活用し、日々施工した盛土の厚みや数量等を現場モデルへ反映させて「見える化」し、誰でもひと目で現状を把握できるようにしました。さらにこの「見える化」を活用して様々な工夫も行っています。

最新の施工状況を「見える化」し全員で共有する

たとえばどんな工夫が?

三澤氏

これは基本的な活用法ですが、見える化した現場のビジュアルは、現場事務所に設置した大型モニタへ映して皆で見ながら「明日の機械配置は…」「その配置なら…」等と打ち合わせます。意見を出しやすい環境なんです。それに全員同じ「3Dイメージ図」を見て、リアルタイムで現場状況を共有できるんです。共通のイメージをもって施工できるから、間違いや手戻りを減らせるわけです。

坪内氏

実際、品質向上に結びついている実感があります。今まで見えなかった部分が見えてきたことで、協力会社の方にも「施工不良があってはいけない」という意識が徹底されているんです。しかも皆が正しい段取りを把握しているので、きちんとした施工を、より効率的に進められるようになってきました。

その他にも新しい工夫などありますか?

三澤氏

狭い現場に重機が密集するので、接触事故の防止が重要です。i-Con現場では重機オペレータもモニタに注意を奪われ、周囲への目視が行き届かなくなる怖れがあります。実際この「3Dイメージ図」を見ながらの打ち合わせで、協力会社の方から「ちょっと危ないね」という声が上がりました。そこで各重機に他の重機や作業員が一定以上近づくと、警報が鳴る仕組みを導入したのです。現場の見える化により皆が現場を把握しているからこそ出てきた意見であり、対応だったと思っています。

工夫には手間もかかると思いますが?

木村氏

手間に見合う効果があるのかどうか……正直まだ分かりません。現状は3次元データの効果的な活用法を求めて、いろいろ試している段階ですね。これらの工夫はi-Conのルール上は求められていないので、やらなくても問題はありませんが、やらなければ効果的な利用法を選別できませんから。どんな結果であれ全てノウハウとして蓄積されるのですから、その価値は必ずあります。

三澤氏

次へ繋いでいくためにも、絶対に必要なことですね。

※2016年発行のCONST-MAGで掲載したものです。役職などは、取材当時のものです。

導入製品

3D点群処理システム
TREND-POINT

3Dレーザースキャナー等で取得した億点を超える点群をストレスなく高速に取り扱うことができ、高機能なフィルター(ごみ取り機能)やTIN作成が可能な点群処理システムです。

CIM コミュニケーションシステム
TREND-CORE

土木施工業向けの国産CIMシステム。道路や法面など土木施工専用コマンドを標準装備し、属性や情報を付加することで3D-CIMモデル構築が可能です。これにより、2Dデータでは分かりづらい施工前のシミュレーションを3Dで確認できると共に、モデルに付加された属性情報を一元管理し、維持管理フェーズにおいて施工DBとしても活用が可能です。

土木施工管理システム
EX-TREND 武蔵

工事に必要な測量計算、CAD、出来形・写真・品質管理、電子納品などをパッケージした土木施工業向けオールインワンシステム。特に測量計算と連動したCADは秀逸で、使いやすさと高機能を両立し、全国のユーザ様より大変好評をいただいています。また、本シリーズの電子納品関連プログラムは、全国約半数の都道府県が採用するなど、圧倒的な信頼を得ています。

ページトップ