工事完成図CADで広がる業務フィールド
神戸市のアワジテックは、30年余の歴史を持つ建設コンサルタント/測量会社。測量、設計、調査を主柱とし、コピーサービス、さらには介護サポート事業まで幅広く展開しています。そんな同社の最新の挑戦が、福井コンピュータ「工事完成図CAD」を活用した新規市場開拓です。――同社技術部の横山氏と横田氏にお話を聞きました。
正式リリース前からフル活用!
- 測量、設計を主体に幅広くご展開ですね?
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横山氏
公共事業の発注量は減り続けており、測量会社にとって厳しい状況です。私たちも、測量と名のつくものなら何でもやっていこうと取り組んでいます。特に大手ゼネコンなど、公共事業の仕事を多くやっているところに対して10年ほど前から積極的に営業活動を行い、近年ようやくコンスタントに受注が頂けるようになりました。ここから、さらに仕事の幅を広げていくことが狙いです。
- 仕事の幅を広げるとは?
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横山氏
たとえば事前測量から参加させていただき、そこから出来形図面など、測量以外の図面の仕事にも積極的に展開していきたいと考えています。今回の「工事完成図CAD」による完成平面図のビジネスも、こうした当社の経営姿勢が生み出した、新しいマーケットだといえるでしょう。
- 工事完成図CADの導入のきっかけは?
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横山氏
2007年に地方整備局発注の仕事である舗装会社に声をかけて頂き、道路工事完成図の試行実験に参加しました。いずれ全工事でこの完成平面図の電子納品が行われる、ということはすでに知っていましたし、そこに新しいニーズが生まれるのではと考えて積極的に取り組みました。
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横田氏
この時は別のメーカーのツールを与えられて作成したのですが、このツールがどうも使い難くて…。そこへ福井コンピュータの「工事完成図CAD」が発売されると聞いたので、無理をいってリリース前の工事完成図CADを取り寄せていただきました。これが非常に使いやすく、また前後して高速道路会社の仕事で道路完成図を作成するという話が出ていたので、このリリース前の製品をフル活用しました。もちろんリリースと同時に製品版と入れ替えましたよ(笑)。
次の課題は完成図データの利活用
- 製品のどこが気に入りましたか?
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横山氏
何よりも、初めての人にとっても取っつきやすかったという点が大きかったですね。BLUETRENDユーザーはもちろん、それ以外でも、測量CADユーザーが違和感なくスムーズに使いこなせるツールになっています。忙しい技術者にとって、これは非常に重要なことだと思います。
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横田氏
私自身はそれまで別のCADをメインに使っていたのですが、たしかに1週間もする頃には、普通に使えるようになっていましたね。同じことを別のCADでやろうとしたら、大変だったでしょう。
- すでに実務でご活用と聞きましたが?
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横田氏
いろいろな案件だけで、これを使ってすでに250枚近く完成図を作成しました。また、来年度も少なくとも200枚程度は書くことになると見込んでいます。完成図を作るのは新設道路だけとは限りません。たとえば維持管理の必要性から、紙の図面しかない道路の完成図を作りなおす、というケースも増えるはず。ここには確実に、新しいニーズがあると実感しています。
- いち早い導入が大きなアドバンテージになりましたね
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横山氏
そうですね。しかし、実は工事完成図CADを使えば完成図を書くこと自体は簡単で、特殊な知識やノウハウは必要ありません。私たちにとって重要なのはその先。つまり、道路工事完成図のデータの利活用をどうするか、という問題です。私たちにとってはおそらく未知の世界ということになりますが、幅広く情報を集め、福井コンピュータの力も借りながら、じっくり提案力を高めていきたいと思っています。
※2009年発行のWind/fで掲載したものです。役職などは、取材当時のものです。
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