図面電子化も視野に
「武蔵」導入で未来への確かな布石を打つ
写真のデジタル化と「将来への布石」
- 「武蔵」導入のきっかけは?
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山口氏
県の仕事で工事写真の電子データを求められる機会が増え、現場から「写真管理ソフトを入れてくれ」という要望があったんです。この地域の業者は皆そうですが、当社ではデジカメも導入していなかったんです。だから「武蔵」導入の第一目的は写真管理です。その先には図面の電子納品も見えています。従来当社が使っていた汎用CADでは電子納品対応は難しく、いずれCADも乗換えなければなりません。「武蔵」導入は、そのCAD乗換えを睨んだ布石でもあったんです。
- 製品の選定に関してはどのように?
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山口氏
情報が少なく手探りだったので、デジタル化で先行していた同業者に話を聞きました。どんな製品をどんな手順で導入すればいいのか、情報収集したんです。それで当社の関連企業の測量会社が福井コンピュータの「BLUETREND V」ユーザだったんで、同じメーカーのCADなら安心だし、使い方も教えてもらえるだろう、と(笑)。また、埼玉県が「武蔵」を導入している点も安心感がありました。同じ製品なら、エラーチェックでも機種違いによるエラーは無いはずですから。
- 導入/普及はどのような形で進めましたか?
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山口氏
まず、技術者を全員集めて1~2回、写真管理を中心とする操作研修を行い、その上で中に1人、武蔵のエキスパートを育てました。つまり、その人が現場を引っ張っていく形で、全体のスキルを上げていくのが狙いです。
武蔵活用で労力は二十分の一以下に!
- 実際の活用状況はいかがですか?
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山口氏
導入1年目の昨年は、武蔵を使い十数現場で写真管理と電子納品を行いました。現場でパソコンを使うのは初めてという技術者も数人いましたが、スムーズにできましたよ。市町村の仕事はまだ紙で収めるのが普通ですが、当社では「デジタルの方が楽なので、電子データでやらせてくれ」と申し出るケースも増えています。
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高橋氏
実際、写真管理は本当に楽になりました。手作業時代は検査書類関連の業務の半分は写真整理という感じでしたが、そんな苦労は無くなり、労力は昔の二十分の一以下という技術者もいます。
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山口氏
おかげで残業も減っていますし、コストや安全管理面からも大きな成果が上がっています。
- 今後の展開はどのような計画ですか?
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山口氏
写真管理は、年度明けにさらに1~2回操作研修を行います。CPDS(継続教育制度)に 登録し、カウントを入れながら行う計画です。
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高橋氏
CADの活用はまだこれからですが、例 えば「武蔵」の土木CADのデータ変換機能は、既に頻繁に使っていますよ。現場では多種多様なCADデータが行き交うので、そのずば抜けた変換効率の高さが大きな威力を発揮するんです。
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山口氏
CADについては、発注者の動きを見ながら、いつでも武蔵へと切り替えられるよう準備を進めておきたい。まずは若い技術者をピックアップして福井コンピュータのCAD講習を受けさせ、将来、現場の「牽引役」となる人材を養成します。とにかく先手先手で手を打っていきたいですね!
※2008年発行の熱血現場サポーターMUSASHIくんが行く!現場のお困りごと解決ガイドで掲載したものです。役職などは、取材当時のものです。
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