最新のICT測量技術を授業に取り入れ、即戦力となる人材育成を目指す!
~施工総研、土木科OBによる出前授業レポート~
最新技術を学べる出前授業
近年、測量業界においてICTを活用した測量機器の発展や技術の向上は目覚ましいものがあります。そこで今回、施工技術総合研究所(施工総研)や沖工OBらの協力で、ICTを活用した先端測量機器を体感してもらう出前授業が行われました。
授業では、屋外に「沖工」の2文字を地上絵にするための測量を、従来の手法と、最新手法の両方で行い、効率性の違いを体感してもろうというものです。まずは座学で、測量の基礎とICT測量について学習。その後屋外に出て、従来の手法で「工」の文字の輪郭を、最新手法で「沖」の文字の輪郭を、それぞれの手法で位置出します。
従来の手法では、最低2名での作業となり、1点の位置を確定するのにも非常に時間がかかります。対して、フィールドテラス(計測アプリ)を使った最新手法では、1名で作業ができ、測量時間も非常に早いことを体感してもらいました。沖縄工業高校では、こういった最先端の土木技術を生徒に体験してもらい、社会に出て即戦力として活躍できる人材育成に力を入れています。
インターンシップ先からも反響が高い
【大城先生】
土木科の取り組みとして、土木に関する基礎、基本を身につけ、技術進歩に柔軟に対応できる土木技術者の育成を目指そうという大きい目標があります。先日、インターンシップ先の会社に行ったのですが、その会社で使っていたソフトと同じもので授業をしていることをお話ししたところ、非常に驚かれてました。「是非、生徒さんをウチへ!」と、企業様からの反応は非常に良いです。そういう面においても、最新機器に触れてもらうのは良いのかなと、改めて今日思いました。
施工総研の取組み
今回の出前授業は、施工総研によるICT測量技術の授業のほか、地元建設会社と県の土木建築部の職員からそれぞれ仕事内容が紹介されました。県内企業やOBによる出前授業はこれまでも行っていますが、施工総研を招いた授業は今回が初めてであり、施工総研としても学校の出前授業は初の試みです。
【岩渕氏】
今回の出前授業に至った経緯ですが、もともとは本省の方の自治体支援の一環なんですよ。今年は沖縄県で自治体支援をやっているんですけど、担い手不足を何とかしなきゃねって話もあって、学生向けというのを今年初めてやりましょう、と。実は学校でやっている難しい従来のやり方ってのはもうないですよ、って話をしたかったのがそもそものきっかけ。ですので、従来の作業の大変さと、今のフィールドテラス(計測アプリ)の簡単さを、体験してもらえるような授業内容にしました。教育機関への支援は、要請があれば積極的にやっていきたいなと思いますし、最終的には土木業界に人が来てもらいたいというのが一番です。
生徒たちの声
沖縄工業高校土木科は、OBによる出前授業や、最新機器の導入など、時代に合わせて常にアップデートしています。恵まれた環境の中で学べる生徒たちにも聞いてみました。
【生徒たち】
他の高校に友達がいるんですけど、それと聞き比べても、相当恵まれていると思います。高校生がこれを使うの?といわれるような機器とかドローンとか使って実習できています。この学校でいろいろ学んでいくうちに、いろんな道があることを知って、最初はユンボを操縦する人になりたかったんですけど、今は管理者の仕事に興味があります。土木科の魅力として、機器も最新のものだし、詳しく学べるし、資格をたくさん取ることができ、就職にも有利になるところ。そして先生たちもみんな優しくて、丁寧に教えてくれて、めっちゃ楽しく過ごせます!
今回の出前授業、また一つ土木技術の最先端を習得できた様です。
(取材:2024年9月)
【出前授業】
・沖縄県 土木建築部 技術・建設業課
・一般社団法人 日本建設機械施工協会 施工技術総合研究所
・株式会社 川平土木
【技術サポート・測量データ構築】
・株式会社 測機システム
・福井コンピュータ株式会社
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