インフラDXの常設展示場が広島にオープン!
【User’s Voice】福井コンピュータ×中国インフラDXセンター
申し込み殺到の新施設で、体験者の生の声をレポート
無人化施工体験コーナー
- 施設の概要について教えてください
-
近藤氏
私どもでは、インフラDXを扱う官民の人材を育成していきたいと考えており、そういった技術の体験と技術を習得するための研修を提供する施設を整備することで、インフラDXの推進に寄与するということを目的として、この中国インフラDXセンターを令和6年12月に開所しました。
国の方では、令和6年4月に建設現場の更なる省人化を目的とした「i-Construction2.0」を公表しており、そのトップランナー施策である施工、データ連携、施工管理、の3つのオートメーション化が目指しております。施工のオートメーション化では、「無人化施工」や「ICT施工」、BIM/CIMによるデータ連携のオートメーション化では、「3次元測量」や「3次元設計」、またそれらの利活用場面としての「AR」や「VR」、施工管理のオートメーション化では「遠隔臨場」を体験できる施設ということになります。
三浦レポーターが近藤所長を直撃取材
- 中国地整エリアでのDX進捗について教えてください
-
近藤氏
DXと言いますと、デジタルトランスフォーメーションというだけあって、トランスフォーメーションしないといけないことがたくさん、かつ広範囲にあります。一朝一夕には解決しませんが、中国地方整備局では、インフラDX推進計画を作りましてこれを毎年見直しつつ、所管する事務事業の課題感に基づく施策メニューをPDCAサイクルを回しながら進めているという状況です。
そのような中で、ICT土工をはじめとする省人化を目的としたICT活用については、市町村など中小の自治体やこれら受注者であるところの地域の中小の建設企業に普及を図っていかなければならない段階だと考えています。
ここで大事なのは、直轄事業で広く行われておりますICT活用工事をそのまま導入することではなくて、現場の課題に合ったICT活用を進めていることです。当センターにおいても、こういった点に留意した体験メニューや、研修メニューを準備しています。また、BIM/CIMの設計など、維持管理フェーズへの拡大の状況について、直轄事業ではBIM/CIMが原則化されたことで、3次元の設計成果が充実してきており、工事の段階におきましても、単にICT土工が行われるということではなくて、3次元モデルが様々な用途に利活用されているというような状況です。
中国インフラDXセンター開所式(R6.12)
- 開所から2か月ですが利用状況はいかがですか?
-
近藤氏
開所に合わせて開所式を行いまして、実はこれが広島ローカルですけど、非常に大きく報道していただきました。その甲斐あってか、年度内は開所期間中は全て予約でいっぱいになっております。自治体ですとか施工会社、コンサルタント、また学校関係者、様々な方に体験をしていただいています。その体験を通じて、建設業界って最新技術が広く活用されている、ということに驚きの声をいただいているところです。
職員自らが技術解説を行う
- 施設の運用において、手ごたえは?
-
近藤氏
当センターの体験メニューは、ほとんどの場合、技術事務所の職員が直営でご説明に当たるようにしてます。VRゴーグルですとかシミュレーターといった単なるガジェットを見せびらかすわけではなくて、誰にどんな効果がもたらされるかについて職員の口から説明できるようにしています。
そうすると、おのずと発注者目線でDXを語れるようになりますし、体験メニューの構成自体を説明者にあたる職員が発注者としての自らの経験を鑑みつつ選定しているというものもあります。そうすると説得力をもって説明ができているからか、私自身、当センターの体験メニューがそこまでスペシャルな体験だとは思ってなかったんですけど、体験された方の話を聞くと、例えば、既にICT施工に習熟しているような施工会社からも「ここまで技術が進んでいるんだとは思わなかった」ですとか「来てよかった」と、こういう声をいただいており、当センターがそれなりに好評を博しているだろうと、これは嬉しく思います。
3次元測量・設計の体験
- 今後の予定と、利用希望者へのメッセージをお願いします
-
近藤氏
開所以来、体験メニューの提供が先行しておりますが、来年度(R7)からは研修、特に受注者向けの研修のメニューが揃ってまいります。社員をなかなか研修に出せないという民間企業の建設企業の声もお聞きしますので、そのような声に対応できると思っています。
一方、この体験メニューですけれども、技術の進化に追いついていかなければならないということを考えますと、民間の進歩する技術、最新の技術を迅速に取り入れていかなければならないと考えています。そうした資機材ですが、コンテンツを当センターで1から10まで調達していくというのはなかなか難しいだろうと考えていまして、最新の技術、シーズを有する民間企業様のご協力をいただきながら、この体験メニューを更新していくという仕組みの構築が、今後非常に重要になってくる。
「CSPI-EXPO」ですとか「建設DX展」に、多くの企業さん出展されていると思いますけれども、ある意味、中国地方における常設型の「CSPI-EXPO」といいますか、そこまで大規模なものにはならならないですけど、そのような形を、このDXセンターの体験ブースでは実現できればと考えています。
おかげさまで今年度いっぱいは、予約でいっぱいですけれども、来年度(R7)、再開所した際には、ぜひ多くの方々に足を運んでいただけたらと思います。
★体験コーナーの紹介と、実際体験している模様は、ページ上部の動画(5'21"~)をご視聴ください。
(取材:2025年2月)
本例での導入製品(製品ページ)はこちら
お気軽にご相談ください
自社に合う製品が分からない、導入についての詳細が知りたいなど、専任のスタッフが疑問にお応えいたします。まずはお気軽にお問合せください。