古代遺跡発掘の常識が変わる!
灼熱の砂漠でBLUETREND Fieldcomが活躍!
国士舘大学イラク古代文化研究所は、イラン、シリア、ヨルダン、サウジアラビア、レバノンなど中東各地で、古代遺跡発掘などのフィールドワークを展開しています。多くは灼熱の砂漠という過酷な環境となる発掘作業で、大きな威力を発揮しているのが「BLUETREND Fieldcom」とトータルステーションによる電子平板システ厶です。同研究所に協力し、その測量作業を支援している、理工学部の小野勇氏に伺いました。
手間と時間のかかる遺跡での測量作業
- Fieldcom導入の経緯をご紹介下さい
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小野氏
遺跡の発掘では、遺構や遺物が出土した位置を、正確に記録していかなければなりません。従来は昔ながらのアルダードで平板測量していましたが、4年ほど前、これをデジタル化し効率化できないか、と工学部の私に相談があったんです。そこでField comとTSの組み合せによる、デジタル地形測量システ厶を提案しました。
- 遺跡発掘も効率化が必要なんですね?
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小野氏
遺跡発掘の測量は高度なことはしませんが、手間がかかります。小さな遺物でも出土位置を取るため、少し掘っては200点くらい取り、また少し掘って取ることの繰り返し。平板測量と丁張りを組み水糸を張って……とやっていくのは大変な手間で、しかも精度は高くありません。海外の遺跡に連れて行ける人数は限られますし、測量だけでも効率化する必要があったんです。
1カ月かかっていた作業を3日に短縮
- どんな環境での作業になりますか?
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小野氏
今年はヨルダンのウムカイス遺跡と、シリアのテルタバン遺跡の発掘調査に参加しました。どちらも非常に暑い国ですが、特にシリアは見わたす限り日影一つない灼熱の地での作業でした。昼間の気温はテント内でも52℃を超えるきわめて過酷な環境でしたが、タフブックもTSもFieldcomも元気に動いてくれましたよ。
- 導入効果はいかがでしたか?
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小野氏
非常に大きな効果があります。平板測量で1カ月かかっていた作業が、電子平板なら3日で終わってしまうのですから、凄い効率化でしょう。特にシリアでは、今後の発掘準備のため遺跡回りを含め広い範囲を測量したので、効果はさらに大きかったです。また、実際の操作は学生にやってもらうことが多かったんですが、初めてでもすぐに覚えて使いこなしてしまいます。とても使いやすいシステ厶ですね。
- この分野の将来をどうお考えですか?
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小野氏
この分野のデジタル化は遅れており、本学のように電子平板を使っているところはまだ少数派です。しかし、その効率化の威力は圧倒的というべきでしょう。遠からずFieldcomとTSのシステ厶が、この分野の新たなスタンダードとなると思いますよ。
※2008年発行のWind/fで掲載したものです。役職などは、取材当時のものです。
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