TREND REXとオンライン申請をフル活用し
土地家屋調査士の業務効率化を徹底的に推進
調査士の内業に関しては、ほぼ全てで TREND REXを活用して効率化を実現している
富山市の朝倉土地家屋調査士事務所は、2020年7月に開設されたばかりの新しい調査士事務所である。代表の朝倉皓二郎氏は、東京の土地家屋調査士事務所2社で約5年の経験を積み、28歳の若さで同事務所を設立した。そして、その独立と同時に導入したのがTREND-ONEとTREND REXである。オンライン申請はもちろん、調査士業務のほぼ全てをこの2本のシステムで行う、新世代調査士のワークスタイルの詳細について、朝倉氏に話を伺った。
TREND REXで作業時間を70~80%に縮減
- 独立までのキャリアをご紹介ください
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朝倉氏
はい。資格は大学を卒業した年に取得し、最初の就職は東京です。土地家屋調査士法人や個人事務所に計4年半勤め、2020年7月に独立開業しました。土地家屋調査士としては、補助者としての経験より独立してからの経験の方が重要だと思っていたので、早く独立しようと決めていたわけです。実際、この一年はかなり密度の濃い経験ができたと思います。料金交渉で相場以下の見積りを出してしまうなど、失敗もいろいろしましたが(笑)。
- 現在の業務の中心となっているのは?
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朝倉氏
基本的には測量と建物の登記関係です。実は父親が司法書士なので、いまはそこから回してもらう相続関係の仕事が中心。たとえば未登記だった建物が、相続をきっかけに登記が必要になったケース等ですね。もちろん新規開拓も大切ですが、私の地区では横の繋がりが濃いので、積極的に営業をかけるようなやり方は馴染みません。いまはコロナ禍の問題もあって難しいのですが、異業種交流会等を通じ、まずネットワークを広げることに力を入れています。あとは業務のスピードを上げ、納品する成果物の質も向上させて、他社差別化を図っていきたいですね。その意味でもTREND REXの活用は非常に重要です。
- TREND REXの導入経緯をご紹介下さい
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朝倉氏
独立前に勤めていた事務所でもずっとこうした業務支援ソフトやCADを使っていたので、「入れるのは当然」だと思っていました。最初に勤めた会社では他社ソフトを、2社目では福井コンピュータのソフトを使っていましたが、あらためて両者を比べてみると、福井コンピュータ製品の方が使い勝手が良かったことを思いだしたのです。そこでTREND REXとTREND-ONEを導入することにしました。
- TREND REXは当時の新製品でしたね
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朝倉氏
そうですね。以前の会社で私が使っていたのはTREND REXの前身のTREND REGICでしたが、ちょうど新製品が出るというので導入してみよう、と考えました。コスト的にも、サブスクリプションが使え月額も安かったので「試してみてだめなら乗り換えれば良い」くらいの軽い気持ちでした。結果、使い勝手が良くてずっと使い続けています。
- どういう点で使い勝手が良いと?
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朝倉氏
最初に勤めた会社では、他社のCADと申請ソフト、写真管理と業務支援ソフトがぜんぶバラバラで、中には別の会社の製品まで混じっていました。そのため業務内容に合わせてこれら複数のソフトを使い分ける必要があり、その度にそれぞれを起動して立ち上げて……と言う基本的な動作が必要になりました。そのため連携にも手間がかかり、正直たいへん面倒だったのです。その点、福井コンピュータ製品なら、TREND REX内からそのままTREND-ONEにアクセスでき、その両者で調査士業務の大半をカバーできます。当然、連携もきわめてスムーズです。各所で作業時間が節約されますから、以前に比べて相当に業務効率化できていると感じて
います。 - どれくらい効率化できたでしょうか
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朝倉氏
あくまで私自身の感覚値ですが、全体的に見て、作業時間は以前の80~90パーセント程度に縮減できていると思います。実際、毎日の生活も、前よりかなり余裕が出てきた感じがしますね。……実は、二人目の子どもが産まれたばかりなので、子育てにもできるだけ時間を充てたいのです。事務所を自宅兼用にしているのもそのためで、空いた時間はまずプライベート。妻をしっかりサポートしながら、家族との生活を充実させていきます。
TREND REXの運用とオンライン申請
- TREND REXの運用法をご紹介ください
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朝倉氏
まずはオンライン申請の一切と各種書類の作成です。委任状や登記関係に必要な書類などもTREND REX内にいろいろな書式が用意されているので、そこから作っていきます。以前はWordで自作した定型文等を使っていましたが、TREND REXなら物件を登録すれば、その内容が各書類に自動で反映されるので、入力の手間もずいぶん抑えられましたね。あとは報酬の計算と見積り、請求書や領収書の作成等のほか、日報や予定管理等の機能もあるのでスケジュール管理にも使っています。要するに、内業に関してはほぼ全てでTREND REXを活用している状態です。
- TREND-ONEについては?
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朝倉氏
もちろん図面作成についてはTREND-ONEですが、これもTREND REXから起動してそのまま使えるので……。結局、測量や調査で現地へ出向いたり客先や役所へ行く時以外は、ずっと事務所でTREND REXに向っています。実際、これを立ち上げない日はありません。
- 操作の習得についてはどのように?
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朝倉氏
CADを乗り換える時はなかなか大変でしたが、TREND REXはシンプルにできているので、他ソフトからの乗り換えもさほど難しくありません。1~2週間もあれば、きっと誰でも使いこなせるようになるでしょう。とにかくTREND REXを導入することで、扱う物件データの一元管理が可能になるわけで。これは調査士にとって非常に大きな力になる筈。できるだけ業務の手間を省きたいとお考えの調査士さんに、ぜひお勧めしたいですね。
- オンライン申請は効率化に繋がりますか
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朝倉氏
そうですね。従来は、オンライン申請といっても書類の原本を法務局へ郵送もしくは持参する手間が残っていました。しかし、2018年11月から完全なオンライン申請が可能となり、一段と効率化が進みました。特にTREND REXを使えば効率化の効果は非常に大きくて……TREND REX内で使い慣れたWordで書類を作り、そのままTREND REX内でPDF化。PDF書類同士の結合などもTREND REX内で済ませ、全ての登記情報を添付書類にして電子署名も一括で行って、そのままデスクトップから申請しているわけです。
- 法務局へは行かないのですか?
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朝倉氏
申請関係ではほとんど行きません。イレギュラーな書面申請の時以外では法務局へ行くことはなくなったと言って良いでしょう。足を運ぶ機会は半減どころではなく、たぶん以前の2割程度に減りましたね。もちろん調査など外出機会は他にもありますが、総じて時間的にも交通費等のコスト面でも大きく削減できました。
ドローン測量で他社差別化を推進
- 今後の展開について何かお考えですか?
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朝倉氏
将来的には司法書士の父と合同事務所を設立するつもりです。具体的な計画はこれからですが。それから、測量業界ではいま、ドローンを用いた測量が話題なので、私も導入したいと考えています。今後はドローンの操縦も免許制になっていくので、まずこの資格取得からですね。
- ドローン測量に何を期待していますか?
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朝倉氏
いまの測量のやり方では、基本的には2人の人間が必要になりますが、ドローンを使えば1人で測量することもできます。しかも、測量にかける時間も大幅に短縮できると聞いています。このあたりでは、まだいまのところ他にドローン測量を導入している調査士は少ないようなので、当事務所がいち早く導入してドローン測量に特化していくことができれば、他社差別化の点からも効果的なのではないか、と考えています。
- 点群データも扱うことになりますね
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朝倉氏
そうですね。点群データ処理ソフトのTREND-POINTもデモを見せてもらいました。早く導入したいなと思っています。
※取材は2021年8月に行われたものです。
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