i-Construction

青心工測株式会社

i-Construction

測量のプロの技術基盤に最新3D技術を加え
積極的な活用提案で新たな3Dビジネスを開拓

「やっと出てくれたか!」思わず歓声を上げた
TREND-ONE Ver.2 新オプションは待望の新機能

長崎市に本社を置く青心工測は、基本測量・公共測量から工事関連事業や民間開発事業、3Dテクノロジー事業など、先端技術を武器に幅広い分野へ展開する技術者集団です。特に福井コンピュータ製品をフル活用して進める3Dテクノロジー事業は、i-Construction現場の技術サポートを中心に幅広い3D活用ビジネスを展開。この分野で地域をリードする存在となっています。そんな同社の3D事業戦略について、社長の三宅氏に伺います。

ICT導入初年度から6つのi-Con現場を支援

早くから3D関連事業にお取組みですね?

三宅

実際の取組みそのものは2016年からですが、実は構想自体は2014年頃からできていました。建築分野でBIMが普及し、欧米では設計施工から維持管理まで3Dが活用されていると知っていたので、土木・測量分野も自ずとそうなると感じていました。すると2016年に国土交通省がi-Constructionを提唱し、私の3D構想とリンクしたわけです。このことをきっかけにアクションを開始しました。

思い切りよくスタートしましたね

三宅

当社のように少数精鋭の会社はどうしても下請け主体になりがちです。そんな私たちが武器にできるのは「誰も持てないような技術」しかありません。特に昔ながらの手法を重んじる長崎の測量業界では、鹿児島や熊本に比べ3D活用が遅れ気味で、だからこそいち早く機器・ソフトを揃えて3D分野へ進出し、ノウハウを蓄積すれば、業界をリードする存在になれると考えたのです。

具体的なアクションとは?

三宅

機器、ソフトの導入……特に据付型の3Dレーザースキャナーの導入が大きかったですね。これは測量士なら誰でも憧れる業界最高峰の機械。本来、当社のような小企業には到底買えない価格だし、買えたとしても「何に使うの?」と言われかねない高嶺の花でした。買えたのは、いわゆる「ものづくり補助金」のおかげです。詳細な計画書を提出して厳しい審査を受け、採択されて補助金をいただき、購入することができました。同時期にドローンと福井コンピュータ製品を中心とする関連ソフトウェアも導入し、3D測量を中心とする3Dテクノロジー事業の基盤を固めていきました。

ICT関連技術の修得はどのようにして?

三宅

情報収集は3Dレーザースキャナーを購入するずっと前から行っていました。Web等で調べたのはもちろん、3D活用が普及している鹿児島等の知り合いの会社を訪ね、いろいろ教えてもらったことがとても勉強になりました。そうした先進的な会社は、すでにi-Con現場をばんばんやっていたんですね。そうした会社で経験を重ねるうち、私も自然と知識が身に付いていきました。そして、とうとう「実際にはまだi-Con現場経験はないのに、経験者より詳しい!」なんて言われるようになっていたのです(笑)

では、スキャナー導入後はすぐにi-Con現場へ?

三宅

そうですね。導入1週間後にはi-Con現場に行っていました。そして、この2016年だけで6つのi-Con現場をやらせていただきました。実際に作業した内容は現場にもよりますが、基本的には起工測量から発注図面の照査と修整設計、そしてICT建機用のデータ作成、最後は出来形管理に帳票作成、電子納品とひと通り任された現場がほとんどでした。とにかく1年でこれだけのi-Con現場を経験しノウハウも蓄積できたので、翌年3Dを前面に打ち出したホームページを作ったところ大きな反響をいただいて……今年はもう、新しい提案を求められたり、こちらから提案したりといった動きがすごく増えています。

TREND-ONE新バージョン、待望の新機能

長年の福井コンピュータ製品ユーザーだそうですね

三宅

私は20歳で測量会社に入り、ずっとこの業界で働いてきました。で、最初に入った会社で出会ったのが福井コンピュータのCADで、以来ずっと使い続けています。むろん他社CADに触れる機会もありましたが、変えようと思ったことはありません。使い慣れているというだけでなく、機能も使いやすさも群を抜いていると思います。特にマニュアルがなくても使える直感的な操作性は最高です。現在使っているのはTREND-POINTにTREND-CORE、EX-TREND武蔵にTREND-ONE……。i-Conサポートをトータルに行うので、測量・土木の3次元系製品はほぼフルラインナップしています。

TREND-ONEの最新バージョンはもうご使用に?

三宅

はい。最新バージョンは多くの新機能や機能向上が図られていますが、一番嬉しかったのはTREND-POINTとの連携が非常にスムーズになったこと。3次元設計データを作成する時は TREND-ONE と TREND-POINTを何度も行き来しながら進めるので、これはとても有り難いのです。縦断図を描けば横断図等も即座に連動してくる感じで、作業全体がすごくスピーディになった実感があります。

TREND-ONEとTREND-POINTによる作業

オプションの新機能はいかがでしょうか?

三宅

「UAV/TLS計画成果」がすごく気に入っています。ご存知の通り、i-Con現場ではドローンも3Dレーザースキャナーも、事前に標定点や検証点の配置計画を立て計画書を作らなければなりません。たいていは行ったこともない現場ですから、Google Earth等で見て地形や状況等を確認しながら、どう配置し、どれくらいのラップ数で撮影するのか等を考え、計画書にまとめていきます。経験豊富なスタッフでもたっぷり半日はかかります。ところがこのプログラムを用いれば、「UAV・地上レーザスキャナマニュアル(案)」に即した計画を自動的に作成し、ドローンの飛行ルートも自動計算してもらえるのです。

作業を効率化できる?

三宅

ええ、小一時間でできてしまうのですから非常に効率的です。しかも、航空測量や写真測量の知識が無くても、データを入力してやれば誰でもできてしまうわけです。また、このオプションがあれば、精度管理表などの面倒な成果作成もぜんぶ任せてしまえるのも嬉しいですね。以前はExcel等を使って書式を作り数値を入れ込んでいましたが、本当に面倒で……それを自動化してくれるこのオプションは、私にとっても待望の機能。最初に見た時は本当に「やっと出てくれたか!」と思いましたね。

積極的に3Dの活用提案を

今年は3Dの活用提案を増やしているそうですね

三宅

ええ。新しい現場の測量の仕事の時は、ただ測るだけでなく3Dデータも作り、「この現場で3Dをこんな風に使えますよ!」と提案しています。他所の現場データにはピンとこない人も多いのですが、自分の現場はすごく興味が湧くようで「これをやってみたい!」「幾らかかるの?」と、どんどん話が広がります。まだまだこれからのフィールドですが、当社は測量のプロとして確固たる基盤を持っており、その上に築いた3D技術によってどこより信頼性の高い設計データを提供できる自負があります。こうした提案機会は、積極的に増やしていきたいですね。

ドローンの点検

今後の目標は?

三宅

公共測量、地形測量などにも、もっと3Dを使っていけるよう提案していきたいと考えています。まだまだ従来通りのやり方で行われているケースが多いので……。その意味では、今後いっそう提案力が重要になってくるでしょう。また、個人的には早く本社ビルを建てたいですね。いや、それより最新の3Dレーザースキャナーが欲しいかな。軽量で小型なのに1秒間に200万点も測れるのです。これも相当高額なのですが(笑)

※役職などは2018年夏、取材当時のものです。

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三宅 政寛代表取締役

青心工測株式会社

創 業
2011年5月
設 立
2014年10月
所在地
長崎県長崎市
代表者
代表取締役 三宅政寛
従業員数
3名
事業内容
基本測量・公共測量、工事関連事業、民間開発事業、3Dテクノロジー事業ほか

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