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災害査定に点群データを活用するメリットとは?
デジタルツインで変わる被災状況の記録と共有

2026.07.21

点群データは、測量や土木設計、施工管理の分野だけでなく、さまざまな現場で活用が広がっています。

本シリーズでは、「点群データ活用の広がり|現場事例紹介シリーズ」として、現場ごとの課題に対して点群データや3D計測技術がどのように活用されているのかを、実際の事例をもとに紹介しています。

4弾となる今回は、災害査定に点群データとデジタルツインを活用する株式会社シー・バス・プランニング様(熊本県)の事例をご紹介します。

道路や斜面、河川などの公共土木施設では、豪雨や地震、落石などによる被災が発生することがあります。株式会社シー・バス・プランニング様(熊本県)の事例をもとに、災害査定における点群データ活用のメリットと、被災状況の記録・共有で広がる可能性について解説します。

災害査定で広がる点群データ活用

災害復旧を進めるには、被災状況を正確に把握し、復旧範囲や数量を整理したうえで、関係者へ分かりやすく説明することが重要です。

特に災害査定では、限られた時間の中で、現地状況や被災規模を客観的に示す資料づくりが求められます。

一方で、災害現場は急斜面や崩落箇所など危険を伴う場所も多く、作業員が近づける範囲には限りがあります。写真や平面図だけでは、地形の起伏や変状の範囲を伝えにくい場合もあります。

こうした課題に対し、近年注目されているのが、点群データや360°画像、UAV計測を組み合わせたデジタルツインの活用です。

1. 災害査定で求められる被災状況の正確な把握

災害査定では、被災箇所の状況を正確に整理し、復旧に必要な範囲や数量を示す必要があります。

落石や崩落、洗掘、法面の変状などは、現地の地形条件と密接に関係しています。そのため、被災箇所だけでなく、周辺地形や背後の状況も含めて確認することが重要です。

従来は、現地写真、平面図、縦横断図、スケッチ、数量資料などをもとに状況を説明してきました。しかし、災害現場では以下のような課題があります。

  • 急斜面や崩落箇所に近づく危険がある
  • 被災範囲を写真だけで伝えにくい
  • 地形の起伏や構造物の変形が分かりづらい
  • 復旧範囲や数量算出の根拠整理に手間がかかる
  • 関係者間で現場状況の認識をそろえにくい

災害復旧を円滑に進めるには、安全に調査を行いながら、現地の状態を客観的に記録し、説明できる資料を作成することが求められます。

 

2. 点群データとデジタルツインで現場を立体的に記録する

点群データとは、レーザー計測などで取得した多数の点の集合体です。地形や構造物の形状を3次元的に表現できるため、災害現場の状況を立体的に把握できます。

災害現場では、地上レーザースキャナ、UAVレーザー、LiDAR SLAMなど、現場条件に応じた計測手法を組み合わせることで、道路面、斜面、橋梁部、周辺地形などを広く記録できます。

さらに、360°カメラや空撮画像を組み合わせることで、現場を画面上で確認できるバーチャルツアーのような環境を構築できます。オルソ画像上の地点から360°画像や空撮画像を確認できれば、現地に行かなくても周辺状況を把握しやすくなります。

災害査定におけるデジタルツイン活用では、以下のような効果が期待できます。

  • 被災箇所の立体的な把握
  • 危険箇所への立ち入り低減
  • 被災前後データの比較
  • 変形範囲や復旧範囲の確認
  • 関係者への分かりやすい説明
  • 写真・動画・点群データの一体管理

写真や図面だけでは伝わりにくい現場状況も、3次元データとして記録することで、地形や構造物の変化を視覚的に確認しやすくなります。

2. 点群データとデジタルツインで現場を立体的に記録する

点群データとは、レーザー計測などで取得した多数の点の集合体です。地形や構造物の形状を3次元的に表現できるため、災害現場の状況を立体的に把握できます。

災害現場では、地上レーザースキャナ、UAVレーザー、LiDAR SLAMなど、現場条件に応じた計測手法を組み合わせることで、道路面、斜面、橋梁部、周辺地形などを広く記録できます。

さらに、360°カメラや空撮画像を組み合わせることで、現場を画面上で確認できるバーチャルツアーのような環境を構築できます。オルソ画像上の地点から360°画像や空撮画像を確認できれば、現地に行かなくても周辺状況を把握しやすくなります。

災害査定におけるデジタルツイン活用では、以下のような効果が期待できます。

  • 被災箇所の立体的な把握
  • 危険箇所への立ち入り低減
  • 被災前後データの比較
  • 変形範囲や復旧範囲の確認
  • 関係者への分かりやすい説明
  • 写真・動画・点群データの一体管理

写真や図面だけでは伝わりにくい現場状況も、3次元データとして記録することで、地形や構造物の変化を視覚的に確認しやすくなります。

3. 株式会社シー・バス・プランニング様(熊本県)の事例:災害査定における点群・デジタルツイン活用

株式会社シー・バス・プランニング様(熊本県)では、熊本県南阿蘇村の阿蘇吉田線で発生した落石災害において、360°カメラやUAV3次元計測を組み合わせたデジタルツインを活用し、災害査定に取り組まれました。

現場では、道路に面した斜面の約30m上にある岩盤から、最大2m規模の岩が落下し、既設のポケット式落石防護網に衝突。防護網の変形や支柱の曲がりが発生していました。急斜面で非常に危険な場所であり、従来のように作業員が直接斜面へ立ち入るには大きなリスクがありました。

同事例では、360°カメラで現場を撮影し、バーチャルツアー化。画面上で現場内を移動できるほか、UAVで取得したオルソ画像上のポイントから、その地点の360°画像や空撮画像を確認できる仕組みを構築されています。

また、3次元計測では、道路面に地上レーザースキャナ、斜面や上部にUAVレーザー、橋梁部にLiDAR SLAMを活用。従来は平面図から想像する必要があった地形や構造物の状態を、点群データによって立体的に確認できるようにされています。

実際の災害査定における点群・デジタルツイン活用の詳しい取り組みは、以下の事例ページ・取材動画でも紹介しています。

事例ページはこちら
株式会社シー・バス・プランニング|CIMPHONY Plus導入事例|TREND-POINT導入事例|CONST-MAG|福井コンピュータ コンストマグ

▶ 取材動画はこちら

4. 被災前後の点群比較が災害対応の情報共有を変える

災害査定において、点群データが特に有効なのが、被災前後の比較です。

被災前の点群データがある場合、被災後に取得したデータと重ね合わせることで、地形や構造物がどのように変化したかを確認できます。

株式会社シー・バス・プランニング様(熊本県)の事例でも、被災前の点群データと被災後の点群データを重ねて比較し、落石した岩塊の数量算出や、防護網の変形範囲、支柱の曲がりの方向・程度などを視覚的に確認されています。

従来は現地写真や平面図から読み取っていた変化も、点群比較によって立体的に確認できるため、補修範囲や数量算出の根拠整理に役立ちます。

また、危険な斜面に作業員が降りて確認する作業を減らせるため、安全性の向上にもつながります。現地調査にかかる日数や、根拠写真の整理といった資料作成の負担を軽減できる可能性もあります。

災害対応では、発注者、受注者、設計担当、施工担当など、複数の関係者が同じ現場情報をもとに判断する必要があります。

点群データや360°画像、空撮画像を組み合わせたデジタルツインを活用すれば、現地に行かなくても、被災箇所の状況や周辺地形を確認しやすくなります。3次元データに写真や動画を紐づけることで、資料上の説明だけでは伝わりにくい現場感も共有しやすくなります。

ただし、点群データを活用するには、計測範囲や精度、データ処理の方法を現場条件に合わせて検討する必要があります。すべてを3Dデータだけで判断するのではなく、現地確認や写真、図面、技術者の判断と組み合わせて活用することが重要です。

災害査定における点群データ活用は、危険箇所への立ち入りを減らしながら、被災状況を正確に記録し、関係者間で分かりやすく共有するための手段です。

今後、災害対応の迅速化や省力化が求められる中で、点群データとデジタルツインの活用は、公共土木分野における災害復旧業務の重要な選択肢になっていくでしょう。

シリーズのまとめ

本記事は、「点群データ活用の広がり|現場事例紹介シリーズ」の第4弾です。

本シリーズでは、下水道調査、文化財調査、橋梁点検・補修設計、災害査定など、さまざまな現場で進む点群データ活用の事例を紹介してきました。

点群データは、現地の形状を3次元で記録できるだけでなく、危険箇所への立ち入り低減、調査・点検結果の整理、関係者間の情報共有、後工程での活用にも役立ちます。

過去の記事では、それぞれの現場課題に対して、点群データや3D計測技術がどのように活用されているのかを紹介しています。

 

1弾:下水道調査におけるドローン・点群データ活用
下水道調査にドローンを活用するメリットとは?点群データで広がるインフラ点検の可能性|CONSTudy|福井コンピュータ株式会社

2弾:文化財調査における点群データ活用
文化財調査に点群データを活用するメリットとは?遺跡・古墳調査で広がる3D計測の可能性|CONSTudy|福井コンピュータ株式会社

3弾:橋梁点検・補修設計における点群データ活用
橋梁点検・補修設計に点群データを活用するメリットとは?3D計測によるインフラ維持管理の可能性|CONSTudy|福井コンピュータ株式会社

 

今回紹介した災害査定の事例も含め、点群データの活用領域は、測量や設計にとどまらず、調査・点検・維持管理・災害対応へと広がっています。

現場ごとに課題や適用範囲は異なりますが、点群データや3D計測技術は、業務の安全性向上・効率化・記録精度の向上を支える手段として、今後さらに活用が進んでいくでしょう。

製品の詳細・資料請求・オンラインデモのご案内

本記事で紹介した課題に対し、福井コンピュータでは業務フローに合わせた製品、運用方法をご提案できます。 「まずは資料を見たい」「画面を見ながら確認したい」「自社に合うか相談したい」「費用感を知りたい」など、状況に合わせてご相談ください。

※資料請求・ご相談・オンラインデモは無料です。状況確認のうえ、最適なご案内をいたします。

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