i-Con現場から始まる土木工事新時代広がり続けるi-Construction

株式会社 小島組

特集i-ConstructionVR

老舗ゼネコンの若手が中心となってVR活用!
中間検査や現場見学会で大きな話題を呼ぶ

官公庁の方や周辺住民など土木の素人に
計画を理解してもらう上で最適な手法

神奈川県厚木市の小島組は創業126年を超える地域密着型のゼネコンです。多彩な公共事業から各種ビル建設などの町づくり、そして個人住宅まで、地域に寄り添いながら幅広く展開し続けています。長い歴史をもつ老舗企業の同社ですが、新技術や新工法の導入にも熱心で、初のi-Construction工事現場となる「厚木秦野道路 秦野西IC他改良工事」では、中間検査や現場説明にTREND-CORE VRを活用し注目されています。同現場をお訪ねし、VR活用の背景と狙いについて伺いました。

点群データを活かし新技術に挑戦

まずは現場をご紹介ください

干場

厚木秦野道路は国道246号のバイパスとして厚木市から秦野市を結ぶ自動車道で、秦野西ICはこれと新東名自動車道を結ぶインターチェンジです。今回の現場はこのICを作るための地盤改良工事となります。具体的には高盛土の一番最初にあたる下層の盛土工事で、他に地下排水等も行いました。盛土すると排水できなくなるので浸透するよう有孔管等を施工し、その後盛土しています。ただ、今回は設計にない不明管が発見されたり、3月以降大雨が続いたこともあってスケジュールが大幅に狂い、途中で土量を変更し予定の10分の1程度で完了させました。

i-Construction対象工事ですか

相川

当社として初のi-Con対象現場です。特に品質管理面が非常にスムーズに楽にできた実感があり、とても効果的だったと思います。実はVRの活用も、i-Con工事でICT技術を活用した結果ともいえるんですよ。

i-ConがVR導入のきっかけとは?

干場

i-Con現場なので現場地形の点群データがあり、またTREND-COREで作った3次元設計データも揃っていました。「ならばこれを使って誰もやっていないことをやってみよう」と考えたのです。ドローンの操作講習で招いた専門家に「VRが面白いのでは?」と助言され、じゃやってみよう、と(笑)。

ギリギリのタイミングで導入

運用への流れをご紹介ください

干場

中間検査とICT現場見学会での使用を想定して導入を決めましたが、実はギリギリのタイミングでした。導入を決めたのが2月初旬で中間検査は2月16日、現場見学会が28日。VRですから機材の納品にも時間がかかるし、実際に現場事務所にモノが届いたのは中間検査の数日前でした。そこで、まずVR運用のサポート役を務める現場の若い技術者たちに、体験してもらいました。

感想はいかがでしたか

相川

最初はVRと聞いても分からなかったんですが、ヘッドマウントディスプレイを付けた瞬間に「こういうことか!」と。図面ではざっくりしたイメージしか分かりませんが、VRだと本当に「図面のアレはこうなるんだ!」と一発で理解できる。いつも見ている現場が「あそこがああなる」と明確にイメージできるのです。

VRブースは現場事務所2階に設置

3Dだと分かりやすいのでしょうか?

相川

イメージ的に分かりやすいのはもちろん、点群処理しているので距離等も分かるし、「この寸法はあっている」と確認できるのです。VRだからこそ見えてくるものもあり、「ここはマスの収まりが悪いな」と気づいて図面を書き直した所も幾つもあります。VRだからこそそうした箇所を発見できたんですよ。

計画を理解してもらうのに最適な手法

中間検査はその数日後だったのですね?

相川

実はほぼぶっつけ本番でした。この時は監督官お1人が対象だったので、通常通りの検査を受けてから現場へ行く前に、工事計画をVRで見てもらったのです。

監督官のレスポンスは?

相川

最初は動くたび「おお!」と驚いておられました。でも、すぐ「あれがこうなるんだ」と的確に内容を理解してもらえて。当時の現場は埋める予定の7mほどの構造物があったんですが、計画をVRでご覧になっていたので、現地へ出るとすぐ「これが埋まるのか」とおっしゃってました。イメージ付けとしてはとても効果的で、全体に良い印象を与えられた感じです。

現場見学会での運用は?

相川

見学会ではより多くの方に体験いただくため、専用VRブースを設けて機械も2機セットし、お客様をお待ちしました。見学会はi-Con現場としてのICT技術のトータルな取組み紹介が中心です。まず現場をお見せして説明を行い、その後にドローンを飛ばしたり、ICT建機に乗ってもらったり、ひと通りICT体験後VRブースにご案内しました。

ICT現場見学会VRブースの運用

見学者は何名くらいでしたか

相川

官公庁から約70名、民間も施工会社など50名ほどで、総計120名ほどになりました。希望者にVR体験していただいたんですが予想以上に関心が高く、50名ほどになりました。1人あたりの体験時間は2〜3分でしたが、2機のVRブースはフル回転でしたね。

私は実際にVRブースで説明を担当しましたが、興味を持つ人が非常に多かったです。特に官公庁関係の方は「こういうのもあるのか!」という感じで皆さん体験したがりました。VRブースの運用は慣れてしまえばさほど負担ではありませんが、最初の立上げ等はやはり福井コンピュータのサポートに非常に助けられましたね。

実際にVR体験したお客様の様子は?

全体に興味を持ってもらえ、驚きの声もしばしば上がりました。特に官公庁の若い方はノリノリで、順番が来ると「次は私!」と興味津々で取組んでくれました。一番反応が良かったのは地下を覗いた時ですね。しゃがんで下を見ると地下の構造物が見えるよう設定したのです。40〜50代の方も皆さん屈伸しながら「地下が見える!」と非常に驚かれていました。

見学会を終えたお2人の感想は?

やはり官公庁の上の方の方や周辺住民の方など、土木の素人の方に計画を理解してもらうのに最適な手法と感じました。特に町中の再開発など地面の上にいろいろ建っている現場ではより効果的でしょう。私も次は駅前再開発の現場へ行くので、そういう所の地元向けの説明会等で使ってみたいですね。

相川

やはり、分かりやすい・イメージしやすい点が一番の魅力です。特に図面だけではイメージしにくいもの……たとえば橋脚の下部構工事などで、橋脚の中の鉄筋や杭まで見ることができるわけで。当社は橋脚工事もかなり取っているので、そこでVRを活用できたら良い評価に繋がる気がします。機会があればどんどん使いたいですね。

※2018年発行のi-Construction活用事例集で掲載したものです。役職などは、取材当時のものです。

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相川 太郎厚木秦野道路 秦野西IC他改良工事
ICT現場主任

脇 総一郎厚木秦野道路 秦野西IC他改良工事
現場係員

干場 義久厚木秦野道 路秦野西IC他改良工事
現場代理人兼監理技術者

株式会社 小島組

創業
1892年
設立
1954年6月
代表者
代表取締役会長 小島正伸
代表取締役社長 岡見 健
本社
神奈川県厚木市
資本金
9,500万円
事業内容
公共事業、ビル建設、マンション建設など土木建設、一般木造住宅・戸建住宅の設計施工ほか

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