i-Con現場から始まる土木工事新時代広がり続けるi-Construction

株式会社 國場組

特集i-Construction

初めてのi-Con現場・初めてのICT施工に
若手を抜擢して自社施工にチャレンジ

初めてのICT施工チャレンジで導入効果を実感
従来方式の約1.5倍のスピードアップを実現

沖縄県那覇市の株式会社國場組は、まもなく創立90周年を迎える総合建設業。公共工事、民間工事を主体とする建築、土木、電気、設備を柱に成長を続けています。2016年にi-Constructionの取組みが始まると、國場組もいち早く同年にi-Con指定工事を受注。ICT担当として若手を抜擢して自力でこれをやり遂げました。取組みの詳細について、同現場代理人の安慶名一樹氏とICT担当の仲田優大氏を訪ねました。

初i-Con現場はゼロからのスタート

初のi-Con指定工事だったそうですね?

安慶名

ええ。現在、沖縄県ではi-Construction工事が次々発注されていますが、ここは弊社が平成28年度に初めて発注者指定型現場として受注したi-Con現場となります。弊社にとってICT技術の導入自体ここが初めてで、ほとんどゼロからのスタートでした。

外注業者の利用は?

安慶名

もちろん専門業者への外注も検討しましたが、会社とも相談して最終的には自力でやってみようと決めました。一つは起工測量でドローンを用いた3次元測量で専門業者の見積りを取ってみたら、予想外に高額だったこと。それこそドローンが買えるような額で……。弊社には若いメンバーもいるし、機体があれば自力でやれると考えたんです。また、点群データの編集や3次元設計データの作成も同様で、いろいろ調べて「良いソフトがあれば自社対応可能」と判断しました。その方がノウハウを蓄積できるし、設計変更や次期工事への対応、別件発注の工事へ活用できる。苦労してもその甲斐はあるだろう、と。

不安はありませんでしたか?

安慶名

受注時に私は別の現場にいたので受注後に中身を知ったのですが、当時は「i-Constructionって何?」という状態でした。しかも、最初に見積りを取った外注業者には「自力でやるのは無理じゃないか」と忠告されたし、ICT建機を持つ施工業者から「絶対無理」とまで言われましたが、それで逆に燃えちゃって(笑)。

ICT担当に抜擢された仲田さんは?

仲田

現場配属後、すぐに任されたのがICT担当だったので、正直いって最初は不安もありました。以前の職場でも特に3次元等をやっていたわけではないし、同業者もICTは外注してしまう所が多く、教わることもできなくて……。しかし、そのあたりは福井コンピュータのサポートにも助けられ、何とか乗りきれました。TREND-POINTやEX-TREND武蔵などソフトのことはもちろん、ICTについてもいろいろ教えてもらったんです。

こちらの現場をご紹介ください

仲田

工事名は「平成28年度読谷道路開削トンネル函渠(その1)工事」です。読谷道路は国道58号線の読谷村から嘉手納町の混雑と沿道環境の改善を図るために作る、延長6kmほどの道です。中でも読谷補助飛行場跡地付近から県道6号にかけて高低差があるため、現場打ちで全長281mのボックスカルバート(2連)が施工されることになっています。弊社はこのうち終点側の24m、2函の築造工事を担当しています。

安慶名

私たちがICT施工で掘削したのは工事用道路部分ですが、沖縄独特の白い固めの土質で、当初ICTが使えるか未知の部分が多かったのですが、とりあえずトライしようということになりました。

手探りで学びながら実践

ドローンのパイロットは社内で育成を?

仲田

私が一から練習してやっています。最初はなかなか思い通りに飛ばせませんでしたが、操作は単純なので、4〜5回飛ばすうち何とかコツをつかめました。現場では、思っていた以上に飛ばす機会が多かったんです。

安慶名

確かに導入してから活用範囲がぐっと拡がりました。進捗状況の写真や各工種完了時の写真、さらには掘削した土捨て場のボリューム管理にも活用しました。この現場は入り組んでいて捨て場が複数あり、普通の測量ではボリュームが出しにくいんです。そこで発注者に相談し、捨て場の土量もドローンで測量し計算させてもらうようにしたんです。これは本当に効果的でしたね。

ドローンを自社運用している強みですね

仲田

その通りだと思います。これらをいちいち外注業者に依頼していたら、時間もコストも大変なことになっていたでしょう。

3Dレーザースキャナーによる3D計測

点群データから3D現況データを作成

点群データの編集や3D設計データ作成も?

仲田

私が担当しました(笑)。EX-TREND武蔵とTREND-POINTはテキストをダウンロードして自学習し、さらに実践しながら学んでいきました。どうしても分からない点は福井コンピュータに電話サポートしてもらったり、時には現場へも来てもらって教わって何とかやりきった感じです。いまはICT担当が3人いるので、メンバーみんなで「ああでもない・こうでもない」と試行錯誤しながらやっています。

施工土量を算出

出来形実施検査

一番苦労されたのは?

仲田

自分は測量の知識があまり無く、たとえば「線形」という言葉さえ知らなかったので、最初に3D現況データを作る時はかなり悪戦苦闘しました。測量担当の方にいちいち教わりながらだったので時間もかかりましたし……。それでも少し慣れてきたら、やはり土量を算出するなどの作業は圧倒的に早いし簡単なので、覚えて良かったと思います。まあ、測量の知識がある人の方が、ずっと早く身に付けられると思いますよ。

自力でやったから身に付くもの

ICT建機(バックホウ)

ICT施工前にバケット精度確認

ICT建機による施工については?

安慶名

今回、オペレータもICT建機を未経験でしたし、それどころか法面の施工自体初めてという方だったんですが、思っていた以上に仕上がりはきれいでした。スピードも予定よりずっと早く進められたと思います。たとえばバックホウも丁張確認の乗り降りなど必要ないわけですし、そういった時間短縮を考えたら、以前の1.5倍くらいのスピードでやれたんじゃないでしょうか。もちろん測量関係も同様で、スタート時の測量も丁張も出来形の測量もいらなくなったわけで、これは本当に楽になったと思います。

ドローンによる起工測量

1回自力でやっておくと得るものも大きいですね

安慶名

本当にその通りだと思います。たとえばドローンでの測量なんか、いまや「あそこ撮ってきて!」「はい!」で、すぐできてしまう(笑)。以前はターゲットやル−ト等の準備で1〜2週間かかってましたが、今は2〜3日で終わりますから。とにかく、今回の工事である程度「やればできる」と分かったので、次のステップに進んでいこうと考えています。たとえば TREND-CORE等による3次元データのより幅広い活用にも取組みたいですね。

仲田

今後はICT工事が当たり前になっていくと思うので、私もいろんなタイプのICT現場に取組んでみたいと思っています。弊社はフィールドが広いので、舗装工や浚渫工事などもぜひ試したいですね。

※2018年発行のi-Construction活用事例集で掲載したものです。役職などは、取材当時のものです。

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仲田 優大土木工事部

安慶名 一樹平成28年度読谷道路開削トンネル函渠工事
現場代理人

株式会社 國場組

設立
1968年1月
代表者
代表取締役会長 國場幸一
代表取締役社長 玉城徹也
所 在 地
沖縄県那覇市
資本金
15億9,767万1,237円
従業員数
185名
事業内容
総合建設業、設計施工監理業

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