i-Construction

金杉建設株式会社

i-Construction

初のi-Construction工事に挑戦!
手探りで進めた試行錯誤の現場から
「やってみなければ分からない」
豊富なi-Conノウハウを蓄積

金杉建設株式会社は、70年余の歴史をもつ地域密着型の建設会社です。地域で広く知られた老舗企業ながら新技術の導入にも積極的で、i-Constructionの展開においても地域をリードする存在となっています。同社が挑んだ地域初のi-Construction現場と、そこで用いている福井コンピュータ製品について、同社工事部マネージャーの菊地健市氏に伺います。

i-Constructionの導入が始まったのは?

菊地

平成21年度のある試験施工がきっかけです。この工事ではTS出来形管理から締固管理、敷均管理等々、ICTをひと通りやるよう特記されていたので、ここから挑戦が始まりました。ICT関連の機器、システムを次々と導入していったのもこの頃からです。

現状のi-Con対応環境をご紹介ください

菊地

3Dレーザースキャナーは昨年導入しましたが、ドローンによる撮影は専門家への外注です。ソフトでは点群化ソフトの他、TREND-POINT と EX-TREND武蔵 に他社CADも併用しています。TREND-COREもプレゼンや打合用に使っています。本当はモデル作成から全て武蔵で作った方が速いしスムーズなんですが、以前他社CADを使って慣れていたので……。

初のi-Con適用現場とは?

菊地

3月に完工した国土交通省荒川上流河川事務所発注の「H27荒川西区川越線下流下築堤工事」ですね。着工は平成28年9月で、この事務所初のi-Con適用現場です。工事は盛土工事や築堤工事など一般的なものでしたが、初のi-Con現場だけに、なかば手探りで進めた部分も多々あります。特に現場が始まる前段階の3Dデータ化処理にはかなり試行錯誤させられました。

TREND-POINTによるヒートマップの作成

前段階での試行錯誤とは?

菊地

やはり3D化です。発注図だけでは処理できず、細部の表現に手を入れる必要がありました。たとえば現場の真ん中を坂路が通っていましたが、その3Dデータ化が大変で。発注図ではカーブ箇所など測点しかなく、そこを綺麗に描くため測点間にアールを増やしました。構造物も細かく出すため断面を増やして……とにかく3Dを組んでみて「おかしい」と感じたら、すぐ断面を増やしたり削ったりして組み直していきました。

スケジュールが厳しかった?

菊地

受注して1カ月以上そうした図面の訂正と3D化に忙殺され、前段階が押せ押せになりました。後工程を考えたらトータル的に武蔵を使うべきですが、結果として3D化は他社CADを用いざるを得ませんでした。また、出来形計測もドローンから3Dレーザースキャナーに変えたし、重機のMGもオペレータが慣れるまで約1週間かかりました。どれも実際にやらなければ分からなかった問題ですね。まあ、オペレータは使い方を覚えた瞬間「こりゃ楽だ!」と言ってくれましたが(笑)。

最初のi-Con現場を終えた感想は?

菊地

苦労はしましたが、i-Conを一から十までやらせてもらいノウハウを蓄積できました。特に3Dデータ作成と点群処理は大きな収穫があったと思います。一口にi-Conといっても多様なやり方があり、現場ごとに向き不向きがあると実感しました。効率化などの効果を出していくのはこれからですが、丁張りなど測量関係だけでも、従来の2~3割程度の時間に圧縮できると思っています。

今後のお取り組みについては?

菊地

i-Con適用現場については、国交省案件を中心に最低でも年間2本はやっていきたいです。そして5年以内には全員にi-Con現場を体験させて一通りのやり方を身に付けてもらい、これを当社の武器の一つとしていきたいですね。

TREND-COREのビジュアライゼーションで多角的な現場サポートを展開中

i-Construction導入を進めている金杉建設では、多様な3次元ツールの活用を進めており、その多くがi-Constructionに留まらない幅広いフィールドで効果を発揮し始めています。CIMコミュニケーションシステム TREND-COREもその一つ。これを駆使してビジュアライゼーションによる現場支援を展開している、同社管理課長の小俣陽平氏に伺います。

TREND-COREで作成した3Dモデル

TREND-COREを導入されたのは?

小俣

TREND-POINTと同時にプレゼン用に導入しました。当初、現場の方ではこれを活用するほどの余裕がなかったようなので、私たち管理部で使ってみたんです。当部は購買から設計変更の管理や資料作成、積算などを行う現場のサポート部隊なので、TREND-COREによるビジュアライゼーションで現場を支援できないか、と考えたわけです。

具体的にはどのような業務シーンで?

最初に効果を実感したのは、ある水門工事の現場支援で使った時です。杭打ち工事の現場だったのですが、非常にヤードが狭く、設計図書ではその狭いヤードのまま杭打ち機を配置する計画となっていました。しかし、よくあることですが、机上の設計では可能な計画でも実際に現場を見ると話は違ってきます。この現場の場合も杭打ち機のキャタピラが進んでいったり、旋回させたりするには相当に困難な狭さであることが見えてきたのです。

発注者への説明資料にTREND-COREを使用

「相当に困難な状況」とは?

小俣

当初設計の計画では、大型杭打機を水門前の道路を通過させて水門両側の杭打ちを行う計画でしたが、水門上部の建屋がせり出している箇所と杭打機の接触が考えられました。水門前の道路の通行が不可能となった事により、大規模な仮設計画の変更が必要となりました。仮設計画変更の説明を発注者にする際に、今までは現地で図面を何枚も見せて説明していたのですが、TREND-COREで3Dビジュアル化する事で一発で理解してもらえたのです。

それは驚きですね

小俣

ええ。あれだけ伝わりにくかった内容が、TREND-COREで3Dを描いてクルクル回して見せれば、細かい説明などなくてもひと目で伝わり理解を得られたんです。その後も幾度かそういうことがあり、3Dの威力を痛感しました。現場の3Dビジュアル化は、同業の方ならもちろん、一般の方でも例外なく誰にでも理解してもらえます。たとえば今日も、当社で受注した道路工事現場の施工検討会に出席したんですが、そこでも近隣住民への説明に、TREND-COREで作った3Dを使うことになったんですよ。

他にも活用フィールドがありますか?

小俣

もちろんです。当社では技術発表会等で発表する機会が多くあるのですが、TREND-COREを導入してからはパワーポイントにTREND-COREで作成したビジュアライゼーションを組込んで発表しています。3Dを使うとすごく説明しやすいし、3Dを駆使した発表は現状当社だけなので非常に注目度が高く、先日も事後のアンケートではとても好評でした。発表会には発注者の方もいらっしゃいますし、プロモーション的な意味でも非常に効果的です。

新入社員のCAD研修

今後の活用法はどうお考えですか?

小俣

コミュニケーションツールとしては、基本的にはコンクリート躯体の工事で一番生かせると考えています。複雑な形状のコンクリート躯体は、言葉や写真、図面でもなかなか説明しきれず苦労するものですが、3Dなら一発で伝わります。発注者へはもちろん同僚や下請けに対して、あらゆる説明シーンで活用できるでしょう。また、これで3Dを描いていくと「現場をやった感」が生まれるんですよ。それこそコンピュータの中で現場をやる感覚なんですね。だから自然と計画の「見えてなかった所」や「ダメな所」が見えてくる。計画の検討になるのはもちろん、若手に描かせて現場を勉強させるにも効果的なのではないでしょうか。

※役職などは2017年秋、取材当時のものです。

本例での導入製品(製品ページ)はこちら

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菊地 健市工事部 マネージャー

小俣 陽平管理課長

金杉建設株式会社

設立
1950年9月
代表者
代表取締役 吉川一郎
所 在 地
埼玉県春日部市
資本金
9,800万円
従業員数
47名
事業内容
総合建設業、開発企画、一般土木

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