i-Construction

丸共建設株式会社

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ラジコン好きの社員をドローンパイロットに!
コストを抑えて小規模現場から挑むICT施工

長野県南佐久郡川上村の丸共建設は、日本一の高原野菜産地として知られる自然豊かなこの土地で、地域に根ざしたゼネコンとして歩んできました。公共土木を中心とする総合建設業に加え、自社プラントによる骨材製造も活発で、この2本柱の事業展開により安定した成長を続けています。そんな同社は、いち早くドローンを現場へ導入するなどICT技術の活用にも積極的で、i-Construction工事にも着手しています。その積極的な取組みについて社長の菊池氏に伺います。

始まりはドローンの活用から

「居倉大深山地区 菅水路1号改修その1工事」現場

進行中のi-Con現場をご紹介ください

菊池

県営畑地帯総合土地改良事業の一環で「居倉大深山地区菅水路1号改修その1工事」です。「畑かん」と呼ばれる灌漑用水の古い配管が、河川を横断する部分が水に洗われて傷んだので、これを保護するためのサイフォン防護の工事となります。ICT技術を用いたのは準備段階での仮設のヤード作り。800m2程度ですが土工があったので、試してみようと発注者へ提案しました。

具体的にはどのようなICTを?

菊池

レーザースキャナで測量しTREND-POINTで点群データを処理して、バックホウのマシンコントロールを行いました。作業自体はバックホウだけで一気に進め、1日で完了しました。実は不陸だけの現場で土量もほとんどなかったので、コストをかけずに済ませたかったんです。3Dレーザースキャナを使ったのは初めてでしたが、全く問題ありませんでした。

今回、ドローンは使わなかったんですか?

菊池

ええ。ただその後、発注者の依頼でドローンを使って河川内の土量の一部を計測しました。土量のボリューム計算に使うデータが必要だったんです、水中ですからそのままでは測れません。川を半分ずつ堰き止めた上でドローンを飛ばしたのです。ドローンについては以前から活用しており、今回も当社の技術者がパイロットとして操作しました。

ドローン活用は経験済みだったんですね

菊池

ええ、3年ほど前から導入して現場で使っています。きっかけはテレビで見たICT技術の紹介番組。ドローンを飛ばして測量する技術に興味を持ち、ICTの展示会や実際にドローンを操縦できる体験会にも参加しました。実は社内に趣味でラジコンヘリをしている者がいたので、彼を連れていって「本当に現場で飛ばせるものか」試させたんです。すると「ヘリよりずっと簡単だ」と(笑)。早速導入を決めましたよ。たとえすぐ測量に使えなくても、工事写真を撮るだけでも効果的だし、何より現場で創意工夫していくきっかけになればいいと思ったのです。

TREND-POINTによる作業

点群データの処理ソフト等については?

菊池

ICTの講演会に参加して3D測量の流れは把握しており、EX-TREND武蔵で図面作成していたのでFC製品への安心感もありました。そこで、ドローン導入の翌年にはTREND-POINTとTREND-COREを導入しました。実はこの時、他社製品も検討したのですが、機能も使い勝手もまったく問題になりませんでしたね。とにかく、そうやってICT施工が行える環境を先に整えておいて、できる範囲で日常業務に活用しながら慣れていこうと考えました。

まず小規模な現場から取組もう

日常業務でのICT活用はどんな風に?

菊池

いろいろな現場でお試し的にドローンを飛ばして写真を撮り、3D化してみて……という感じですね。道路工事の現場はもちろん、駐車場や法面、水路工、道路改良工事等々、本当にさまざまな現場で試しました。まあ、初歩的なレベルでしたが、それでもICTの威力は十分感じることができました。なんといっても、この手法を使えば、実際に現場を始める段階からいち早く正確な完成形が、しかも3Dで見ることができるわけで……。これは現場にとって本当に大きなことなのです。

なぜそれが重要なのでしょうか

菊池

現場経験の長い技術者なら、図面を見て現地を見ればある程度完成形をイメージできるものです。しかし、それは誰でもできる技ではありません。代理人でもそれができない人はいますし、発注者や下請けの作業員が工事内容を理解できていないケースも多々あります。そのことが原因で段取りが組めなくなって工程が遅れたり、コストがかさんでしまうことも珍しくありません。しかし、現場に3Dモデルがあれば、誰でも正確な完成形を好きな角度から見ることができるわけです。まさにフロントローディングの威力ですね。

今回、初のi-Con現場に挑戦したのは?

菊池

実はドローンで撮って3Dモデルを作ることに満足してしまって、その先になかなか進めなくなっていたのです。そこでとりあえずICT施工に挑戦し、ひと通りやってみて、次のステップへと踏み出す契機にしようと考えたのです。現場自体はまだ終っていませんが、前述の通りICTの活用については完了しており、やはり非常に便利なものだと痛感しました。今回は初めてということで簡単なヤード工事で使いましたが、次は道路工事等で使ってみたいですね。適当な工事が取れたらすぐにでもやりたいと思っています。

今後の課題は?

菊池

若手技術者の育成です。ベテランばかりではどうしても新しい機器・システムの修得に時間がかかるので、若い技術者の採用と教育に力を入れています。もっとも新人にいきなり監督というのも荷が重いので、まずは作業員として現場を覚えてもらっています。実は当社がICTに力を入れている背景には、若手が力を発揮しやすい環境だとアピールする狙いもあるんですよ(笑)。

砕石プラント施設

読者へメッセージをいただけますか

菊池

i-Constructionは大手のものとか、大規模な工事でなければできない、とお考えの方が多いようですが、むしろ最初は小規模工事から試した方が良いと思います。一番のネックとなるICT建機や3Dレーザースキャナのコストも、実は小さい現場なら思うほどかかりません。数日で終わらせれば機械類も日割りでレンタルできるし……。とにかく簡単だし便利だし、これで施工の精度が担保できるのなら、使わないのはもったいないですよ。

※2018年春公開のCONST-MAG Vol.6で掲載したものです。役職などは、取材当時のものです。

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菊池 康剛代表取締役社長

丸共建設株式会社

創立
1966年7月
本 社
長野県南佐久郡川上村
資本金
2,300万円
従業員数
30名
事業内容
総合建設業

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