i-Construction

福留開発株式会社

i-ConstructionBIM/CIMVR/AR

公共工事でも「顧客ニーズ」に応える時代
ICTからCIMへ突き進む、地域密着型企業

i-ConのICT土工は基本どこもやることは同じ
現場経験者ならマニュアルさえあればやれる

高知市の福留開発株式会社は、1951年の創業以来、公共土木ひと一筋に歩んできた地域密着型の土木建設会社です。事業の9割を公共工事が占め、長年にわたりこの地域のインフラ整備に取組んできました。そんな同社がICTの取組みを開始したのは2015年の夏。同社を率いる大場智公社長のトップダウンにより、全てが動き始めました。社長の指示のもと全社的なICT導入に取組んだ大場将史常務と足達大輔課長に、その活動の詳細について伺いました。

まずはICTの先駆者に会いに行く

トップダウンでICT導入を開始したとか?

大場

ええ、2015年の夏に社長に呼ばれ「3Dやドローンといった新技術の導入に向けて本気で取組め」と、直々に命題を与えられました。この新技術が後のi-Constructionに繋がっていくわけですが、その新技術について当時は知識も浅かったので、まず一から勉強し直しました。そうすることで、社長の思いも理解することができたと思っています。

社長の思いとは?

大場

公共工事の発注者はお客様であり、お客様である国土交通省が求めるものに対応できなければ、もう私たちは生き残れない、ということです。民間の仕事とは違い、正直いってこれまでは、公共土木工事で発注者をお客様と感じることはあまりありませんでしたが、これからはもう違うということです。求めに応えられなければ生き残れないのだ、と肝に銘じました。

アクションはどこから開始しましたか

大場

情報収集です。建設雑誌のi-Construction特集記事で紹介されていた岐阜の同業者の方に直接連絡を取りました。「とにかく一度会ってください!」と教えを請い、時間を取ってもらい、翌々日に技術者3人で岐阜までクルマを飛ばしたのです。そこで初めて触れたのがドローンでした。当時はまだ、現場の航空写真撮影等での活用に過ぎませんでしたが、話を聞き、実際に触らせてもらい、飛ばすのを見学して、本当に大きな衝撃を受けました。帰ってくるとすぐに教わった店でドローンを買い、皆で操縦を学んだのです。やはり最初は現場写真の撮影でしたが、2016年度にいよいよi-Constructionが始まると、TREND-POINTなど福井コンピュータ製品を導入してi-Con推進チームを立上げ、本格的なICTの取組みを始めたのです。

i-Con推進チームはどんなメンバーで?

大場

最初は私を含め4人ほどでスタートしました。リーダーは本社勤務の女性社員で、彼女がちょうど産休明けで復帰してきたので、ソフトやドローン等を含めi-Conについて勉強してもらったのです。そして本社を起点に、必要に応じてi-Con現場へ行ってドローンを飛ばしたり解析したり、3次元設計データを作ったりする形で支援体制を整えていきました。偶然ですが本社前に保育園があったので、彼女は朝そこへ子どもを預け、夕方業務を終えて迎えに行く、という形で回すことができたのです。

全面的なICT活用現場はどのタイミングで?

足達

同じ2016年の秋ですね。西畑河床掘削工事という直轄工事で、施工者希望I型による全面的ICT施工を実施しました。実はこの時、常務から一つの宿題を出されたのです。「ICT施工に関しては、あくまですべてを自社でやってください」と。実際、ICT現場を受注したものの、全部下請けに任せてやってもらい、自分たちはお金だけ払って終わるという現場が数多くあったようです。しかし、私自身も技術屋として「他社にも社内の先輩にも絶対に負けたくない」という性格ですし、ICTについてもやるからには徹底して活用し、ICTを自分のものにしようと思っていました(笑)。

i-ConからCIMへ

常務はなぜ自力のICTにこだわりを?

大場

i-Conが始まった頃、当社にもいろいろな外注業者からの売り込みがずいぶんありました。「ドローン飛ばしますよ」「解析しますよ」「納品データ作りましょう」って。確かにコストを惜しまなければ、外注業者を利用してICTも完璧にできるでしょう。しかし、それでは社員にノウハウは一切残らないわけで、ICT現場を受注した意味がありません。大切なのは社員がノウハウを身に付けることなのですから、何としても自力でやる必要があります。もっとも最初の現場の時は、まだi-Con推進チームを立上げたばかりだったし、かなり無理矢理でしたが……思いきって足達君に渡しました(笑)。

翌2017年度の展開は?

大場

取得した3現場で全面的なICT活用工事を実施しました。すでに当社のICTマニュアルができていたので、基本的にはこのマニュアルに基づいて進め、必要に応じてi-Con推進チームが支援する形で、社員へのICT普及を進めていきました。まあ一現場通してやればICTの内容はほぼマスターできますから。もちろん、これと並行して次ステップへの取組みも進めていきました。

「担い手確保」と「生産性向上」

TREND-COREによる作業

i-Conはひと現場で卒業?

大場

i-ConにおけるICT土工は、基本的にどこもやることは同じなので、イレギュラーな問題が発生しない限り、繰返しやってもあまり変わらないのです。初めての社員でも現場経験があれば、マニュアル通りにやればICTは問題なくできます。むろんそこから具体的なメリットを生み出していくには、現場への応用次第なので現場経験が必要ですが。

足達

それは確かにありますね。丁張を入れるにしても、ここは多く入れた方が良いとか、こっちはもうこれくらいで十分とか、あの感覚と同じで、i-Conの応用もどこまで使うかは現場経験のある人の方が的確に判断できるでしょう。工夫してメリットを出していくのは、だから2現場目からということですね。

TREND-CORE VRの活用風景

CIMの活用は進んでいますか?

足達

いまの現場でもCIM……特に3Dモデルの活用をテーマにTREND-COREをいろいろ試しています。橋脚の下部工を施工しているので、レーザースキャナーとドローンで取った地形データにTREND-COREで作った3Dモデルを重ねてチェックしたり、配置計画など地元への説明や業者との施工打合せにも使っています。先日の勉強会では、3Dモデルを元にTREND-CORE VRも活用してみました。発注者にも好評でしたし、若い学生さんたちもすごく喜んでくれましたね。

大場

今回の勉強会は若い人に土木建設業を知ってもらうことが一つの課題だったので、学生たちが「今の現場が何をやっているのかよく分かった」と言ってくれたのは非常に良かったと思っています。何といっても、私たちにとっていま一番の課題は「担い手確保」であり、それと背中合わせの課題が「生産性向上」です。たとえ仕事量が変わらなくても、今後は4人でやっていたことを3人でやらなければならない時代がやって来るわけですから……担い手確保と同時に、新しい技術で生産性向上を図っていくことも、私たちにとっては生き残りへの必須条件なのだといえるでしょう。

※2018年発行のi-Construction活用事例集で掲載したものです。役職などは、取材当時のものです。

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大場 将史常務取締役

足達 大輔工事管理部 工務積算研究課

福留開発株式会社

創業
1951年10月
設立
1958年5月
代表者
代表取締役 大場智公
所 在 地
高知県高知市
資本金
4,000万円
従業員数
77名
事業内容
土木建設業、太陽光発電事業
関連会社
シグマ技研株式会社
株式会社西日本科学技術研究所

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