i-Con現場から始まる土木工事新時代広がり続けるi-Construction

富岡建設株式会社

特集i-Construction

実際に現場へ入ったからこそ見えてきた
i-Construction現場のメリット&デメリット

初めてのトライに「予想外」は付きもの。
だからこそ経験する全てが大きな財産になる。

日南市の富岡建設は、創立67年もの歴史を持つ地域密着型の総合建設会社です。国土交通省や宮崎県、日南市などの発注による公共事業を中心に、主に土木工事と港湾工事を展開しています。そんな同社ではICTの導入にいち早く取組み、2016年には宮崎県初のi-Construction指定工事を受注。工事完了後は、九州地方整備局より「i-Construction奨励賞」を受賞しました。その取組みの詳細について、同社工事部の肥川氏と川越氏に伺います。

宮崎県初のi-Con指定現場にトライ

早くからICTにお取組みと聞きましたが

川越

2014年頃から情報化施工という形で取組みを開始し、最初は転圧管理から始めています。ドローンの運用はさらに早く、ICTとは別に5年ほど前から。工事の着工前写真や完成写真を空撮するためにドローンを導入して、パイロットを社内で養成していたため、i-Constructionについても、そのままの流れで取組んでいくことができたと思います。

宮崎初のi-Con現場を受注されたそうですが

川越

都城志布志道路の現場で、「宮崎10号南横市地区 跨道橋下部工(その2)外工事」です。施工内容は、道路改良にともなう本線の掘削工、法面整形、跨道橋の下部工を施工する工事です。何しろ初のi-Con現場だけに、社内に経験者もなく、いろいろ分らないまま手探りでのスタートでしたね。

TREND-POINTによる作業

まずはどこから進めましたか

肥川

情報収集を行い、ソフトや機器類の選定を行っていきました。データ編集や3D設計データ作成は、初めてということもあって専門のコンサルタントに依頼し、EX-TREND武蔵と依頼したデータが正常に活用できるか検証しました。また、武蔵と同じくTREND-COREもすでに導入済みだったので、この時は新たにTREND-POINTを導入することにしたんです。

機器類についてはいかがですか

肥川

3次元起工測量3Dレーザースキャナーを採用しました。現場は宅地の真ん中にあって周辺には民家が多いのですが、施工範囲は平坦で、障害物が少ない現場条件だったのが採用理由です。また、マシンガイダンスを行うためのICT建機については、施工が見渡せる場所に設置した現場事務所に基地局を設け管理、調整しやすい環境を整えています。

それだけ準備すれば施工はスムーズだったのでは?

川越

施工はスムーズに進みましたが、私たち自身「本当に合っているのか」3Dデータに基づいた施工を信じきれない部分も正直ありました。そこで確認の意味もあって、ICT施工と並行して施工初めの数カ所に丁張りを設置して、差異を確認していったんです。

やってみなければ分らないこと

予想外の事態とは?

川越

ICT建機による施工では、機械自体のガタツキやバケットのすり減りなどで誤差が生じ、その調整を随時行う必要がありました。また建機に取付けてあるセンサー、アンテナ等のガタつき防止のために、定期的な点検も必要でした。

外注した3D設計データはいかがでしたか

川越

スキャンした現況データは、緻密できれいなカラーデータです。しかも、設計データと重ね合わせることで、図面では見つけられない不具合も分ることに驚きました。要は発注段階の図面上の地形と現況は、途中で他工事が入るなどで変わることがあります。それが3Dの現況データなら分るわけで、これは大きな発見でしたね。

肥川

実際、現在やっている現場でも、この現況データの活用により発注段階と現況の違いを早い段階で把握できたことで、精度の高い協議が行えたんじゃないでしょうか。

ICT建機によるMC施工は?

肥川

総じて仕事の進み方が早くなりましたね。たとえば、従来は10~20mおきの丁張りに水糸を張り、オペレータはそれを見通しながら作業しますが、運転席から見えない部分は合図者の合図やオペレータ自身が機械を降りての確認が必要です。MCでやればこの細々した手間ほとんど要らなくなってしまいました。

丁張りも水糸も合図者も要らない……

川越

オペレータはモニターで必要な情報を全部確認できます。設計面が近づけば信号音も切り替わります。視覚と聴覚両方で作業状況を確認でき、集中できるため施工性が上がり、作業中は現場内に立ち入る必要がないので、安全性向上でもメリットがありました。

最初の現場では「合ってる」か不安だった

肥川

最初から設計通りに切る「本切り」は不安があったので、ICT建機のシフト機能で、設計値のプラス50cmを粗切りとして施工し、操作に慣れたところで、本切りするようにしました。そして、それ以降は仕上がった法面をその都度「検測キット」の「検測棒」で確認することで精度を上げていったんです。

実り多い第一歩

ひと通り終えてのご感想は?

川越

前述の通り、調べたり試したりしながら手探りで進めていった部分も少なくないですが、いろいろな意味で非常に勉強になったのは間違いありません。現場に入らなければ分らなかった点が非常に多く、それが体感できただけでもすごく有益でした。今後発注される公共工事は、やはりi-Con込みの工事が基本になっていくわけですから、初めにやれて本当に良かったと思いますね!

肥川

反省点は、ICT建機とGNSSに係わるコストを把握しきれなかった点です。ICT建機を使わない期間も含めてコストが発生してしまう点については、今後の課題と思われます。本工事は予定より短い期間で無事完工できました。発注機関担当者のご指導に感謝いたします。

川越

特に土量の多い現場ではより大きな威力を発揮するでしょう。今後はやはり、データ処理や3D設計データの作成も自社でやれるようにしていきたい。そのためには、まだまだ勉強が必要です。頑張りたいですね。

※役職などは2018年夏、取材当時のものです。

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肥川 伸一郎工事課長

川越 広海工事主任

富岡建設株式会社

創業
1951年12月
代表者
代表取締役 柳橋恒久
所 在 地
宮崎県日南市
資本金
9,900万円
従業員数
43名(2017年4月1日現在)
事業内容
総合建設業

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