はじめに
2024年5月21日更新
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目次
- 1 起動と終了
- 1-1 『TREND ROAD Designer』の起動
- 1-2 ファイルの作成
- 1-3 ファイルの保存
- 1-4 『TREND ROAD Designer』の終了
- 2 ファイルの開き方
- 2-1 起動直後
- 2-2 別のワークセットの開き方
- 3 画面の構成
- 3-1 メインの画面
- 3-2 バックステージビュー
- 4 ビューの説明
- 4-1 ビューとモデル
- 4-2 ビューのコントロール
- 4-3 表示の調整
- 5 要素の選択
- 5-1 個別に選択
- 5-2 選択の追加・解除
- 5-3 図形で選択
- 6 プロパティとキャビネット
- 6-1 プロパティ
- 6-2 キャビネット
- 7 簡単な要素の入力
- 7-1 新しいファイルの作成
- 7-2 線分
- 7-3 円弧
- 7-4 文字
1 起動と終了
1-1 『TREND ROAD Designer』の起動
デスクトップにアイコンがない場合は、次のようにします。
①スタートボタンをクリックします。
②「T」が出てくるまでスクロールします。
③「TREND ROAD Designer」が表示されたらクリックします。
④『TREND ROAD Designer』をクリックします。
⑤『TREND ROAD Designer』が起動します。
1 デスクトップにある「TREND ROAD Designer」のアイコンをダブルクリックします。
『TREND ROAD Designer』が起動します。
2 [TREND ROAD Designerライセンスセンター]ダイアログが表示されます(初回のみ)。
登録キーを入力して[認証]をクリックします。
3 起動後[作業環境]を確認します。
[作業環境]は[JAPAN]を選択します。
[JAPAN]になっていない場合は、プルダウンから[JAPAN]を選択して下さい。
4 [ワークセット]を新たに作成します。
プルダウンメニューから[ワークセットを作成]をクリックします。
5 [名前]にはプロジェクト名や業務名などを付けます。
[名前]を入力すると、[ルートフォルダ]にワークセットを保持するフォルダが表示されます。
ルートフォルダを確認または管理しやすい場所に変更して[OK]をクリックします。
ルートフォルダの初期値は、デフォルトでは隠しフォルダになっています。
マイドキュメントやサーバーなどの管理しやすい場所に変更して下さい。
変更する場合は[参照]をクリックし、任意の場所を指定します。
フォルダが新たに作成され、プロジェクトや業務ごとに固有の情報を保持します。
[ルートフォルダ]以外の変更は必要ありません。
1-2 ファイルの作成
1 [新しいファイル]をクリックします。
作成したワークセットのデータフォルダが表示されます。
[ファイル名]を入力します。
[シード]の右にある[参照]をクリックします。
開いたダイアログで「Seed2D - Metric Design.dgn」を選択し、「開く」をクリックします。
2 [保存]をクリックするとファイルが作成され、画面が開きます。
シードファイルには既定のモデル・設定・ビューの構成が含まれており、選択したシードファイルのコピーが新しいファイルとして作成されます。
地形モデルの作成時には必ず3Dシードを選択して下さい。
道路や横断片勾配など、地形以外のモデルでは2Dシードを選択します。
道路や敷地を設計する場合、2Dモデルを3Dモデルで表現することができます。
1つのファイルに2つ以上のモデルが存在します。
1-3 ファイルの保存
画面の上部にある、保存のアイコンをクリックします。
ビューの情報などを保持するアイコンもクリックします。
1-4 『TREND ROAD Designer』の終了
ウィンドウの右上の[×]をクリックすると終了します。
[変更を保存]の警告が表示されたら、「はい」「いいえ」「キャンセル」のいずれかをクリックします。
「キャンセル」以外はプログラムを終了します。
ここでは[はい]をクリックします。
2 ファイルの開き方
2-1 起動直後
1 [作業環境]は[JAPAN]を選択します。
[ワークセット]は作成したものから選択します。
[最近使ったワークセット]に表示されている場合は該当するワークセットをクリックして選択します。
表示されていない場合は、[ワークセット]のプルダウンメニューから選択します。
2 [最近使ったファイル]の一覧が表示されます。
目的のファイルが表示されている場合はクリックします。
目的のファイルが表示されていない場合
[開く]をクリックしてファイルを指定し[開く]をクリックします。
2-2 別のワークセットの開き方
1 [ファイル]タブをクリックします。
2 [閉じる]をクリックします。
3 [最近使ったワークセット]に表示されている場合クリックします。
表示されていない場合は[ワークセット]のプルダウンメニューから選択します。
4 [最近使ったファイル]に表示されている場合はクリックします。
表示されていない場合は[開く]をクリックします。
5 ワークセットに含まれるファイルが表示されるので、開くファイルを指定し[開く]をクリックします。
不一致の警告が表示された場合
指定したワークセットの方を選択して[開く]をクリックしてください。
3 画面の構成
3-1 メインの画面
① | スタートボタン | ウィンドウズのソフトに共通するメニューが配置されています。 |
② | 作業フロー | 作業する内容に応じて選択します。 選択肢によって、リボンメニューに表示されるコマンドが変わります。 |
③ | クイックアクセスツールバー | 頻繁に使うコマンド(保存、アンドゥ・リドゥなどなど)を配置しています。 カスタマイズすることができます。 |
④ | タイトル | 編集中のファイル名を表示します。 |
⑤ | 検索、ヘルプなど | 不明の用語や操作方法を解決する手立てが用意されています。 |
⑥ | タブ、リボンメニュー | リボンメニューはタブとグループで構成されています。 タブは設計プロセスによって分かれています。 タブには、作業内容でグループ化したコマンドを配置しています。 リボンメニューには全てのコマンドが配置されています。 [ファイル]タブをクリックすると[バックステージビュー]が開きます。 |
⑦ | ビューグループ | 開いたビューは履歴が残ります。履歴から任意のビューを開くことができます。 |
⑧ | スナップモード | マウスでクリックする位置を、特定の位置に合わせることを「スナップ」と呼びます。 合わせる位置は、スナップモードで線分の端点や円の中心などに変更します。 ダブルクリックすると、そのモードに固定されます。 その状態で別のモードをクリックすると、1回に限りそのモードが有効となります。 黄色い[×]はスナップモードを一時的に無効にします。 |
⑨ | ステータスバー | コマンドの操作を指示するメッセージバー、スナップの状態、マウス位置の座標値などが表示されます。 |
3-2 バックステージビュー
ファイルの入出力や作業環境の設定を行います。
[矢印]をクリックすると元の画面に戻ります。
※下の画面は、左の[開く]を選択しています。
① | 閉じる | 現在のファイルを閉じます。 |
② | 設定 | [ユーザー][システム(PC)][ファイル][構成]の詳細な設定が行えます。 |
③ | インポート | ファイル形式を指定して取り込みます。 |
④ | エクスポート | ファイル形式を指定して出力します。 |
⑤ | 最新ファイル | 使用中のワークセットの最新ファイルが表示されます。 |
⑥ | 開く | [ファイルを開く]ダイアログが表示され、ファイルを開き直すことができます。 |
4 ビューの説明
4-1 ビューとモデル
1 8つのビューが表示できます。
2Dモデル、3Dモデル、縦断図、横断図などを、それぞれ別のビューに表示します。
2Dシードの場合、デフォルトでは2Dモデルのビューが開きます。
画面下部の数字をクリックするとその番号のビューが開きます(下の画面では「2」をクリック)。
2 再度数字をクリック、またはビューウィンドウの[×]をクリックで閉じます。
3 ここでモデルを確認します。
[ホーム]タブの[基本情報]グループの[モデル]をクリックします。
4 開いたファイルには、2Dモデルと3Dモデルが含まれていることがわかります。
3Dモデルを選択してダブルクリックするとビュー1に3Dモデルが表示されます。
5 2Dモデルをダブルクリックして2Dモデルに戻します。
2Dモデルと3Dモデルと同時に表示する場合
2Dモデルが表示されているビュー1で、マウスの右ボタンを長押しして表示されるコンテキストメニューで[ビューコントロール][平面/3D]の順にクリックします。
ビュー2に3Dモデルが表示されます。
4-2 ビューのコントロール
1 ビューごとにツールバーがあります。
2Dビューではビューの更新、ズームイン、ズームアウト、最大化、回転などがあります。
3Dビューでも同様に更新、ズームイン、ズームアウトなどがあります。
表示するモデルや図面により、使用できる機能が変わります。
2 [ビューを回転]を長押しすると9種類の方法で表示が変更できます。
[上面]をクリックします。
モデルが回転して真上から見た状態になります。
3 [ビューを回転]をクリックします。マウスカーソルの形状が変わります。
マウスの左ボタンを押したまま動かすと、モデルが回転します。
※[ビューを回転]を使用せずに、Shiftキー+右ボタンドラッグでもモデルの回転ができます。
4 右クリックすると、[ビューの回転]が解除されます。
4-3 表示の調整
1 ビューの見た目が変更できます(ここでは3Dモデルビューで説明します)。
[ビュー属性]をクリックするとダイアログが開きます。
[表示スタイル]で「ワイヤーフレーム」や「イラストレーション:影」などが選択できます。
2 [背景マップタイプ]を「航空写真」にすると、該当する位置の航空写真が表示できます。
ただし位置合わせが必要です。
※背景マップの表示はセカンドリリース対象外です。
3 [ユーティリティ]タブの[地理座標系]グループの[座標系]をクリックします。
ダイアログが表示されます。[ライブラリから選択]をクリックします。
左側のツリーで該当する区域の地図を選択し[OK]をクリックします。
実際には[Favorites]に表示される「日本測地系2011」から選択します。
5 要素の選択
5-1 個別に選択
1 参照ファイルの要素を非表示にします。
[ホーム]タブで[基本情報]グループの[参照ツール][参照]をクリックします。
2 開いているファイル「Geometry.dgn」ファイル以外を選択します。
[表示]をクリックしてオフにします。
3 ダイアログを閉じます。
4 ほとんどのタブには[要素の選択]コマンドがあります。
クリックすると[要素の選択]ダイアログが表示されます。
通常は[個別][新規]で、要素を1つずつクリックします。
5 クリックして選択すると、要素の色が変わります。
また、要素の測点や方向などの情報が表示されます。
ステータスバーには、選択している要素の数が表示されます。
5-2 選択の追加・解除
1 [+]を押すと、要素を追加して選択できます。
ステータスバーに表示される要素の数が3になりました。
2 [-]を押すと、クリックした要素の選択が解除されます。
3 まとめて解除する場合は右端の[○]をクリックします。
4 ひとつも選択していない状態で右端の[○]をクリックすると、全ての要素が選択状態になります。
※参照ファイルは選択されません。
5-3 図形で選択
1 長方形や円で指定した範囲に含まれる要素や、線分と交差する要素の選択もできます。
2 範囲を長方形で指定する場合、1点目を左、2点目を右で選択する時と、その逆の場合では、選択される要素が変わります。
1点目を左から取る場合は、選択した領域に要素全体が含まれているものが選択されます。
1点目を右から取る場合は、選択した領域に要素の一部が含まれているものが選択されます。
選択した要素をDeleteキーで削除しても消えない場合は、その要素が参照しているファイルに含まれているためです。
6 プロパティとキャビネット
プロパティとキャビネットの紹介をします。
6-1 プロパティ
1 [ホーム]タブの[基本情報]グループで[プロパティ]をクリックします。
プロパティダイアログが表示されます。
下の中央の図のようにダイアログとして表示されている場合は、タイトルバーをドラッグして矢印に合わせることで、メイン画面にドッキングすることができます。
2 [要素の選択]をクリックします。
要素をクリックして選択します。
3 要素は線分や弧などで構成されていることがわかります(上の赤枠内)。
[全般]パネルには、要素の説明や所属するレイヤ、線の色・種類・幅などが表示されています。
[路線]パネルには、始点・終点の座標と長さが表示されています。
[拡張]パネルには、モデルの更新日などが表示されています。
一覧(上の赤枠内)で選択する要素によって表示される内容は変わります。
4 要素の一覧で線分をクリックします。
右クリックするとメニューが表示されます。
[ズームイン]をクリックすると、選択した要素が画面に拡大して表示されます。
5 [要素削除]をクリックすると、選択した要素が削除できます。
6 [元に戻す]で戻します。
6-2 キャビネット
1 [ホーム]タブで[基本情報]グループの[キャビネット]をクリックします。
2 プロパティと同様にメイン画面にドッキングします。
[TRENDROADモデル]を開きます。
「Geometry.dgn」をクリックして展開します。
路線線形が含まれているので、三角マークが表示されます。クリックして順に展開していきます。
3 複合要素をクリックして選択すると、画面でハイライト表示されます。
4 さらに右クリックすると表示されるメニューで、ズームインしたり削除したりできます。
プロパティパネルが閉じていても、[プロパティ]をクリックすると表示されます。
5 また、このdgnファイルにアタッチされている参照ファイルも[TRENDROADモデル]のツリー上に表示されます。
7 簡単な要素の入力
基礎的な図形の入力で、ユーザーインターフェースを紹介します。
7-1 新しいファイルの作成
1 [作業環境]は「JAPAN」です。
[ワークセット]を作成します。[練習業務]とします。
[新しいファイル]をクリックします。
2 [ファイル名]を入力します。ファイル名は「幾何練習.dgn」とします。
[シード]で「Seed2D-MetricDesign.dgn」が選択されていることを確認して下さい。
2Dになっていない場合は[参照]をクリックし、[Seed2D]を選択して開きます。
[保存]をクリックします。
7-2 線分
1 [路線]タブをクリックします。
ステータスバーで[レイヤマネージャ]をクリックします。
2 任意のレイヤを選択します。ここでは「Default」のまま確認のみとします。
ダイアログを閉じます。
3 [平面]グループで[線分][点間線分]の順にクリックします。
4 [要素の入力]に必要な条件を表示したダイアログが表示されます。
線分の場合、[距離][線の方向][特性定義][名前]が設定できます。
任意の2点で指定する場合、パラメータの設定は必要ありません。
5 1点目として任意の点をクリックします。
2点目として任意の点をクリックします。
■パラメータを使って入力する
1 1点目として任意の点をクリックします。
マウスカーソルに[終点を入力-パラメータ:距離]と表示されます。
2 距離をm単位で指定します。
「100」と入力しEnterキーを押すと、値が確定します。
3 任意の位置をクリックすると100mの線が入力できますが、ここでは方向も数値で指定します。
キーボードで左右の矢印キーをクリックすると、マウスに表示されるダイアログが[終点を入力-パラメータ:線の方向]に変わります。
4 方向を指定します。
「0」と入力しEnterキーを押すと、値が確定します。
左クリックすると線分の入力が完了します。
※[要素の選択]をクリックするか、キーボードでEscキーを押すとコマンドが終了します。
※配置した線分を[要素の選択]でクリックすると、中央に長さと角度が表示されます。
❶線分をクリックします。
❷数値をクリックするとエディタが表示され、長さや角度を直接変更することができます。
❸また、線分の両端にはマニュピレータと呼ばれる図形が表示されます。クリックして動かすと長さや向きが変更できます。
■入力した2次元の要素を3次元モデルで確認する
1 [ホーム]タブをクリックします。
[基本情報]グループで[管理ツール][モデル]をクリックします。
2 [モデル]ダイアログで[新規モデルを作成する](左端)をクリックします。
3 [名前]に「3Dモデル」と入力し[OK]をクリックします。
4 モデルの一覧で1行目の「Default」を選択しダブルクリックします。
[モデル]ダイアログを閉じます。
5 ビュー1でマウスの右ボタンを長押しします。
表示されたメニューで[ビューコントロール][平面/3D]の順にクリックします。
6 ビュー2をクリックします。
7 [ホーム]タブで[基本情報]グループの[参照ツール][参照]をクリックします。
8 [参照]ダイアログで[ツール][アタッチ]の順にクリックします。
開いているファイル「幾何練習.dgn」を選択し[開く]をクリックします。
9 [参照]ダイアログを閉じます。
10 [路線]タブをクリックします。
[平面]グループで[線分][点間線分]をクリックします。
11 線分を2点で入力します。
12 ビュー2に線分が3Dモデルで表示されます。
[要素の選択]をクリックしてコマンドを終了します。
ビュー2をクリックします。
13 ツールバーで[ビューを回転]をクリックします。
[方法]が「動的」になっていることを確認します。
マウスの左ボタンをドラッグすると、モデルが回転します。
7-3 円弧
円弧の入力方法は多様ですが、ここでは半径を指定し、開始点-中心点-終了点をクリックして入力する方法を紹介します。
パラメータのダイアログにあらかじめ値を設定しておき、カーソルをクリックして確定していきます。
1 [平面]グループで[曲線][円弧]の順にクリックします。
2 まず配置方法を指定します。
ダイアログで[配置方法]のプルダウンメニューから「開始-半径」を選択します。
3 次に[半径の値]を入力します。
ここでは「200」と入力し、Enterキーを押します。
チェックが付いて値がロックされます。
4 マウスカーソル付近のダイアログに表示されている[配置方法]は指定した「開始-半径」になっています。
キーボードの上下矢印キーを押して変更することもできますが、ここではこのままとします。
左クリックすると[配置方法]が確定します。
5 ❶弧の始点をクリックします。
❷中心点の位置をクリックします。
❸弧の終点をクリックします。
※入力中に表示されるパラメータは、[配置方法]のようにマウスの動きに左右されないものと[半径の値]のように、マウスの動きによって変化するものがあります。ただし、最初にダイアログで値を設定・ロックした場合は変化しません。いずれも左クリックで確定します。
線分や円弧は[図面]タブでも入力できますが、[路線]タブで入力する場合は「路線」などの意味を持つ要素として区別しています。
7-4 文字
1 [図面]タブをクリックします。
[配置]グループで[文字を配置]をクリックします。
2 テキストエディタが表示されます。
❶任意の文字列を入力します。
❷フォントを指定します。
❸フォントの高さを指定します。
3 元のビューで見ると、指定した文字がマウスカーソルに沿って動きます。
任意の位置でクリックして配置します。